TVコンバーター HS PUBLICATIONS D-100<DE-LUXE> 使用記

2005.06.11 UP

受信画像削除 2015.06.03 UP
画像削除 2016.04.11 UP

概要

 海外のTV DXerの他、最近では日本の海外TV DXerにも所有している方が多くなっているTVコンバーターのHS PUBLICATIONS D-100を紹介します。D-100にはいくつかのバージョンがあるそうで、ここで紹介するのは私の持っているD-100<DE-LUXE>です。同機は2001年6月に購入したもので、今更という気もしますが、ご参考になれば幸いです。

 TVコンバーター D-100<DE-LUXE>は、同機で受信した44MHz〜UHFのTV放送をUHF(映像)とVHFのFM放送帯(音声)に変換して出力するコンバーターです。このコンバーターがあれば44〜90MHz台の低い周波数に出ている海外のTVを容易に受信出来る訳で、日本の私たちにとっては大変有益なコンバーターです。チューニングもロータリーダイヤル式で、ファインチューニングもあり、海外TV-DXに大変使い易くなっています。

購入

 D-100はイギリスのHS PUBLICATIONSが製造、発売しています。HS PUBLICATIONSはイギリスのTV DXerであるGarry Smith、Keith Hamer両氏が運営しており、TV-DX用の受信機器の製作、書籍の出版、それらの販売などをしているそうです。

 アメリカのTV FM DXerであるMikeさんのMike's TV and FM DX PageにHS PUBLICATIONSの2003/2004年版パンフレットのPDFファイルがありますので、参考にして下さい。

 D-100を手に入れるにはHS PUBLICATIONSから個人輸入することになります。私は知り合いのDXerの方に頼んで、その方が数人のDXerの方の分をまとめて購入されました。支払いなど先方とのコンタクトもその方がやって頂いたので、私自身はHS PUBLICATIONSとは直接コンタクトを取っていません・・・。2001年6月の購入で、料金は送料など諸々の費用も含んで約3万円ちょっとでした。まとめて購入した分、送料などが若干安く済んでいるかもしれません。上記のパンフレットではD-100<DE-LUXE>の値段は159.95ポンドとなっています。

 同機の購入についてはHS PUBLICATIONSにe-mailなどで直接英語で問い合わせてみて下さい。まずはカタログから請求してみるのが良いようです。支払い方法は郵便局からの銀行口座あて国際送金が安全で安いかもしれません。

HS PUBLICATIONS
7 Epping Close, Derby DE22 4HR, England.
e-mail : GarrySmith(送信時に取って下さい)@dx-tv.fsnet.co.uk

写真

 写真を紹介します。画像をクリックすると、大きなサイズの画像が別ウィンドゥで開きます。


本体外観

本体正面

本体背面

付属品。取説、両端にヨーロッパPAL型オスのコネクターが付いた3C-2Vの同軸ケーブル2本、ヨーロッパPAL型メスのコネクター1個。
左は実際にD-100でC2chの中国の山東電視台を受信して、PAL/SECAM方式のテレビ JVC CX-60MEでモニターしているところです。
(なお、これはD-100購入時の2001年6月に撮影したもので、その後、このテレビ CX-60MEは故障しています)。

主な仕様 使用方法

 D-100<DE-LUXE>は、同機で受信した44MHz〜UHFのTV放送を、映像はUHFに、音声はVHFのFM放送帯の周波数に変換して出力するコンバーターです。アンテナをD-100に繋いでD-100自体でTV放送を受信してチューニングします。そして、D-100からの出力は、映像出力はテレビなどのアンテナ入力に接続、音声出力はFMラジオのアンテナ入力に接続し、受信したTV放送を映像は映像出力から繋いだテレビで、音声は音声出力から繋いだFMラジオで、見聞きする方式です。

●映像出力と音声出力

 映像出力(TV OUTPUT):E65ch(固定)
 音声出力(RADIO OUTPUT):95〜108MHz(任意の周波数に固定)

 私の持っているD-100の場合、日本で使用出来るように映像出力はJ59〜J60chあたり、正確にはE56chに設定されているようです。音声出力は98.0MHzのようです。

 TV音声用の音声出力ですが、私はTV音声はIC-R7000などの広帯域受信機で受信しているため、使用していません。背面の音声出力端子には何も繋いでいません。

 また、D-100の映像出力をマルチシステムテレビやマルチシステムビデオデッキに繋いで見ると、音声も聞こえてしまいます。日本国内のTV放送の場合はマルチシステムテレビなどの音声をシステムMに、中国のTV放送の場合はシステムDに設定すると、音声もちゃんと聞こえてしまうのです。D-100の音声出力はあまり存在意味がないかもしれません。

●チューニング方法

 まず上記の正面の写真で左にある2つの青いロータリースイッチのうち、上がバンドセレクターになっており、I(BAND I&BAND II。VHFのLow ch)、III(BAND III。VHFのHigh ch)、U(UHF)の中からをバンドを選択します。次に下の方の青いロータリースイッチがTuning Rangeという受信周波数帯域の選択スイッチで、バンドセレクターで選択したバンド内の受信周波数を更にN(Normal)、H(High)、L(Low)の中から選択します。

 そして真ん中の2つの大きいダイヤルがメインチューニングとファインチューニングで、メインチューニングで選局した後、ファインチューニングで微調整します。BAND I/IIとBAND IIIは左がメインチューニング、右がファインチューニング、UHFは右がメインチューニング、左がファインチューニングになっています。

●受信周波数

 カタログに掲載されている周波数は下記の通りです。本体のTuning Rangeスイッチの"N"がNormal Tuning Range、"H"がHigher Extended Tuning Range、"L"がLower Extended Tuning Rangeに該当します。

Normal Tuning Range :
BAND I/II : 47-70MHz (Channels E2-A4)
BAND III : 174-225MHz (E5-E12)
UHF : 470-640MHz (E21-E42)

Higher Extended Tuning Range :
BAND I/II : 65-95MHz (Channels R3-J3)
BAND III : 220-300MHz (E12-SA13)
UHF : 620-820MHz (E40-E64)

Lower Extended Tuning Range :
BAND I/II : 44-50MHz (Channels NZ-R1)
BAND III : 140-175MHz (M4-E5 approx)
UHF : 460-480MHz approx

 私が海外や国内の地元のTV放送を受信してみたところでは、大体記載通りの周波数になっていますが、各周波数の上限はもう少し上の方の周波数まで受信出来るようです。

●電源

 DC14.5〜24V 容量300mA以上

 電源には別途、DC14.5〜24V 容量300mA以上のACアダプターが必要になります。また、D-100本体の電源入力端子はモノラルミニプラグのメス型になっています。このため、私はDC15V 1.6AのスイッチングACアダプターを購入し、コードの先端部分をモノラルミニプラグのオス型に変えて使用しています。

 それから、D-100には電源スイッチがありません。使わない時は電源を抜くか、スイッチを増設するなどの細工が必要です。私はACアダプターをプログラムタイマー TEAC TT-100に繋いでおり、TT-100は接続した電源のON/OFFがボタンスイッチで出来るので、これを利用して電源をON/OFFしています。

●アンテナ入力

 75Ω。ヨーロッパPAL型メス

 アンテナ入力、映像出力、音声出力の各端子はヨーロッパPAL型メスになっており、接続にはヨーロッパPAL型オスのコネクターが必要です。私が購入した際には両側にヨーロッパPAL型オスのコネクターが付いた3C-2Vの同軸ケーブルが2本、ヨーロッパPAL型メスのコネクターが1個付属していました。

●機能

☆VISION IF BANDWIDTH CONTROL(BW)

 映像の受信帯域幅をツマミで調整出来ます。本体下部の3つのツマミのうち一番左のツマミがこれです。ツマミを右回りに回すと受信帯域幅が狭くなり、逆に左に回すと受信帯域幅が広くなります。受信帯域幅を狭くすると、隣接局の混信が避けられたり、また微弱信号受信の際には右回りいっぱいにツマミを回すよう取説に書かれています。しかしこの状態ではカラー受像は出来ません。カラー受像をするには受信帯域幅を広くします。

 隣接局の混信の回避は、私が使用している限りではそれほど大きな効果は見られません。ツマミを左いっぱいに回して受信帯域幅を最も広くしていても、韓国・フィリピンA2ch映像(55.25MHz)と中国C2ch映像(57.75MHz)、中国C2ch映像(57.75MHz)とロシアR2ch映像(59.25MHz)、中国C3ch映像(65.75MHz)と韓国A4ch映像(67.25MHz)は分離出来ます。しかし、受信状況によっては、ツマミを少し右に回して目盛りを真ん中あたりすると、隣接チャンネルの混信が少なくなり、若干見やすくなる時もあります。

 また微弱信号受信の際ですが、ツマミを右いっぱいに回してもあまり効果がないように思えます。ツマミを右に回すと受信信号が弱くなってしまいますし、私はカラー受像が出来ることもあり、普段はツマミを左いっぱいに回して受信帯域幅を最も広くして使用しています。

☆GAIN CONTROL

 GAINの強弱コントロールです。本体下部の3つのツマミのうち中央のツマミです。

 ツマミを右に回すとGAINが強くなり、左に回すと弱くなりますが、GAINの強弱の効果はほとんど見られません。あまり左に回し過ぎるとGAINが低くなって何も受信出来なくなってしまいます。私は通常は右いっぱいに回して設定しています。

☆マルチシステム音声受信

 D-100は音声出力からFMラジオのアンテナ入力に接続して、FMラジオの95〜108MHzの任意の周波数(私のD-100の場合98.0MHz)でTV音声を聞く方式ですが、SOUND SPACING(SPC)のツマミを調整することによって、映像周波数に対する音声周波数の差を可変出来ます。映像・音声周波数差はTVシステムによって4.5MHz、5.5MHz、6.0MHz、6.5MHzと異なりますので、これを調整すれば各々のTVシステムに対応出来る訳です。本体下部の3つのツマミのうち一番右のツマミです。

 上にも書いたように、私はTV音声はIC-R7000などの広帯域受信機で聞いたり、D-100の映像出力から繋いだマルチシステムテレビなどで音声も聞けてしまうため、これは使用していません。

☆FRENCH RECEPTION(Positive Video Modulation)

 フランスのTVシステムであるシステムLの映像モードのPositiveに対応した機能のようですが、日本では使用する機会はなさそうです。

☆AUTOMATIC BANDSCAN

 下記の周波数をスキャンする機能です。Tuning Rangeの青いロータリースイッチを"S"に合わせるとスキャンを開始します。

 あまり使える機能でもないので、私はほとんど使用していません。

Auto Bandscan Mode :
BAND I : 45-70MHz approx (NZ1-A4)
BAND III : 160-220MHz approx (M4-E12)
UHF : 470-570MHz approx (E21-E33)

使用感

 なんと言っても、チューニングがロータリーダイヤル式で、ファインチューニングもあり、チューニングが非常にやり易いです。

 マルチシステムテレビやマルチシステムビデオデッキは、スキャンをして地元の強力なTV局のみをプリセットするオートチューニングが多く、各TV方式のチャンネルをダイレクトにセット出来るものは少ないです。マニュアルチューニングでリモコンのボタンを押しながらファインチューニングが出来るものもありますが、操作性が非常に悪いです。

 その点、D-100はアナログラジオのようにチューニング出来ますので、一度海外TVを受信して目盛りの位置で各chの位置を覚えてしまえば、あとは目盛りの位置で大体どのch(周波数)あたりを受信しているのかが分かります。私は念のため、広帯域受信機で映像信号の入感をチェックしたり、TV音声との一致などをチェックしながら受信しています。

 私のD-100の使用目的は、44〜90MHz台の低い周波数に出ている海外TVの映像の受像です。日本でD-100を使用する多くの方も同じだと思います。普段はバンドセレクターをI(BAND I&BAND II。VHFのLow ch)、Tuning Rangeスイッチを"N"にしています。これでチューニングダイヤルを回すだけでC1ch/R1ch〜A4chまでカバー出来ます。NZ1ch、AU0ch、E2chを受信する時はTuning Rangeスイッチを"L"にします。C4ch/R3ch/A5ch(映像周波数77.25MHz)以上は地元FM局の混信が酷いため、当地ではほとんど受像が出来ません。

 接続関係は、ログペリアンテナ CLP5130-1からD-100のアンテナ入力に接続し(途中に切替器や分配器を介してはいますが)、D-100の映像出力をマルチシステムテレビに接続して使用しています。音声は広帯域受信機で受信したり、マルチシステムテレビで受信中のTV放送のTV方式に合わせることで聞けますので、D-100の音声出力は使用していません。

 上でも書いたように、D-100の映像出力をマルチシステムテレビやマルチシステムビデオデッキに繋いで見ると、音声も受信中のTV放送のTV方式に合わせることで聞こえます。なので私はマルチシステムテレビやマルチシステムビデオデッキには、D-100用のチャンネルをC-ch/R-ch用(シムテムD)、A-ch/J-ch用(システムM)、E-ch用(システムB)の3つ分、チャンネル設定をしてあります。

 「主な仕様 使用方法」に書いたD-100の「機能」はあまり使用していません。VISION IF BANDWIDTH CONTROL(BW)を受信状態によって隣接局の混信の回避に多少使う程度です。

 D-100でカラー受像したい場合、VISION IF BANDWIDTH CONTROL(BW)を左いっぱいに回して受信帯域幅を最大にし、チューニングは受信しているTV放送で周波数的に上の方に合わせた方が良いようです。周波数的に上の方に合わせた方がカラーになりやすいというのはマルチシステムテレビなどでも同じで、これは色副搬送波が映像周波数よりも上に出ているためかと思います。日本のテレビ方式の場合、色副搬送波は映像周波数+3.58....MHzに出ています。

 大変使いやすいD-100ですが、Eスポなどで海外TVを受像していると、カラーになる頻度はD-100よりも、マルチテレビ自体の内蔵チューナーで受像した方がカラーになりやすいです。また、マルチシステムテレビ自体で受像した方が画質は良いです。これは受信帯域幅がマルチシステムテレビの方が広くなっているためかと思います。

 普段はD-100でワッチし、録画したい局があったら、マルチシステムテレビ自体で受信してD-100よりも良好に受像出来るかどうか確かめ、マルチシステムテレビ自体の方が画質が上ならば、マルチシステムテレビ自体で受信してマルチシステムテレビの外部出力からマルチシステムビデオデッキに録画するのが私の普段のやり方です。

最後に

 D-100は海外TV-DXをやるのに大変使いやすい製品です。マルチシステムテレビやマルチシステムビデオデッキのチューニングのやり難い点を補ってくれる製品と言えるでしょう。個人輸入という壁はありますが、海外TV受像のチューニングに悩んでいる方は入手されてみてはいかがかと思います。


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All reported by "Konsu"
in Tokyo, JAPAN

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