ICOM IC-R7000の初期型と後期型について

2005.06.24 UP

概要

 ICOMのIC-R7000は1986年に発売された広帯域受信機の固定機として有名で、25〜1000, 1240〜1300MHzの広帯域をカバーしていることから、TV-FM DXでも使用している方が多い受信機です。

 ご存知の方も多いでしょうが、実はIC-R7000には発売当初の初期型と、マイナーチェンジ後の後期型の2種類が存在します(初期型、後期型というのは便宜上、私が勝手に付けた名称です)。

 初期型と後期型で大きく違うのはWide FMに使用されているフィルターで、日本のFM放送帯で調べた限り、初期型のWide FMの選択度は抜群に良く、後期型のWide FMの選択度は初期型より劣っています。

 例えば、当地(東京西部)で76.3MHzの静岡県伊東市のコミュニティ放送局FMなぎさステーションを受信しようとした場合、76.1MHzのInter FM(東京親局)と76.5MHzの同局(横浜中継局)の混信を受けますが、初期型のIC-R7000ではWide FMでもInter FMはほんの少し混信するだけで、FMなぎさステーションは良好に聞こえます。しかし、後期型のIC-R7000のWide FMではInter FMの混信に埋もれて、FMなぎさステーションは内容をはっきり聞き取ることが出来ません。

 IC-R7000を使用するのでしたら、迷わず初期型をお勧めします。

初期型と後期型の見分け方

  IC-R7000の初期型と後期型の見分け方を紹介します。前面パネルとSerial No.に下記のように違いがあって見分けることが出来ます。

前面パネル Serial No.
初期型 〜09XXXまで
後期型 10XXX〜以降


現在、メイン受信機に使用しているIC-R7000初期型。Serial No.は02XXX。

以前持っていたIC-R7000後期型。Serial No.は13XXX。

 私が持っているIC-R7000初期型のうち、1996年4月に手に入れた中古でメイン受信機に使用しているものはSerial No. 02XXX、2005年4月にYahoo!オークションで手に入れた中古でサブ受信機に使用しているものはSerial No. 08XXXです。ちなみにYahoo!オークションで数台手に入れたことのあるIC-R7000後期型は全てSerial No.は10XXX以降でした(後期型は全て手放し済み)。

 なお、この見分け方は私が実際に手に入れたことのある複数台のIC-R7000で調べたことであり(前面パネルとSerial No.の関係はYahoo!オークションの出品写真なども参考にしました)、これで合っているとは思いますが、これによって誤入手など、何らかの損害などを負っても当方は責任を持てませんので、これを参考にIC-R7000を入手される際には、自己責任の上でお願い致します。

フィルター交換の技量のない方はIC-R7000初期型を

 IC-R7000の後に発売された、IC-R7100、IC-R8500も選択度ではIC-R7000後期型とほぼ同じであり、IC-R7000初期型よりも選択度は悪いです。IC-R7000後期型と同様にFMなぎさステーションの受信で確認しました。

 日本のFM放送帯で調べた限り、感度はIC-R7000初期型、IC-R7000後期型、IC-R7100、IC-R8500はほぼ同じです。また多信号特性はIC-R7000初期型、IC-R7000後期型より、IC-R8500の方が上で、IC-R7000で混変調などのお化けが出る周波数でもIC-R8500ではお化けは出ていません。

 TV-FM DX、特にFM DXにとって、隣接局の混信を避ける選択度は大変重要です。一番良いのは多信号特性が優れていて、操作性も良いIC-R8500のフィルターを狭域のものに交換することで、TV-FM DXを楽しんでいる方にはフィルターを狭域のものに交換したIC-R8500を使用しておられる方も多いです。

 しかし、そのようなフィルター交換が出来る技量のある人は良いのですが、私のようにそのような技量の無い者にとって、IC-R7000初期型はTV-FM DXに最適な受信機であると思っています。多信号特性が劣ってはいても、やはりTV-FM DXにとって選択度が良い受信機の方が総合的には上です。

 現在ではIC-R7000の新品の入手はほぼ不可能で、入手出来るのは中古品ということになります。Yahoo!オークションではIC-R7000は比較的良く出品されており、2005年6月現在、完動品では大体2万円〜3万円台で落札されているようです。


All reported by "Konsu"
in Tokyo, JAPAN


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