TV-FM DX Report 2022.01 2022.02.05 UP
[受信以外の情報]
■フィリピン
●フィリピンのABS-CBNの跡地テレビチャンネルにNTCが他社へ暫定ライセンス付与、A2chはEスポやスプレッドFで受信の可能性あり
BCL/DX仲間の掲示板で第1報を得たが、2020年5月のフィリピンのABS-CBN停波後の跡地となっていたMetro-ManilaのテレビチャンネルのA2ch,
A16ch, A23ch, A43chにNational Telecommunications Commission (NTC)が他社へ暫定ライセンスを付与した。
まずフィリピンのニュースサイトのA2chに関する英文記事の一部をDeepL翻訳日本語訳で引用する。理解しやすいように一部の単語は原文の単語をそのまま記した。
Si Manny lang ang sakalam! Villar takes over ABS-CBN frequencies with the backing of Malacanang, DOJ
(原文英語をDeepL翻訳日本語訳)
Si Manny lang ang sakalam! VillarはMalacanangと司法省の後ろ盾でABS-CBNの周波数を引き継ぐ
Rodrigo Duterte大統領が任期を終えるわずか6か月前に、放送の実績がないにもかかわらず、最も裕福な億万長者Manny VillarがLopez家のABS-CBN
Broadcastingの待望の周波数をめぐる争奪戦に勝利した。
Bilyonaryoが入手した資料によれば、2020年5月にABS-CBNのフランチャイズが切れて(その2か月後に議会の委員会によって新たなフランチャイズの申請があっさり却下された)以来休止していたChannel
2と16の周波数をNational Telecommunications CommissionはVillarのAdvanced Media Broadcasting
Systemに与えた。
NTCはAdvanced Media Systemに対し、Channel 16の周波数(以前はABS-CBNが所有しStudio 23の放送に使用していた)を使用して、Metro Manila及びMega Manila地域でデジタルTV放送システムを設置、運営、維持する暫定権限を18か月間付与した。PAはNTCのGamaliel Cordoba長官、Edgardo CabariosおよびDelilah Delesの両副長官によって署名された。
2022年1月6日の命令で、NTCはAdvanced Mediaに対し、ABS-CBNが以前から所有していたChannel 2のアナログTV周波数を用いたtest broadcastの一時的な許可も与えている。Advanced MediaはMandaluyong Cityのcorner of EDSA and Shaw BoulevardにあるVillar's Starmallで午前7時から午後10時まで運用する予定である。
NTCによると、一時的な許可は1月6日から、すぐに取り消されるかキャンセルされない限り、analog shut offまで有効であるという。テスト期間終了後、周波数は自動的に回収されるものとし、Advanced Mediaにいかなる既得権益も付与するものではない。
NTCは新規参入に閉鎖的であるにもかかわらず、VillarにデジタルTVライセンスを与える前に司法省の法的見解を求めた。Villarの娘婿であるEmmeline Aglipayは2018年に司法次官に就任した。
司法省は覚書回覧No.07-12-2014号(デジタルTVライセンスをアナログTV事業者にのみ限定する)の適用性が「事実関係の変化により変化した」、具体的にはABS-CBNのフランチャイズ失効と議会による不更新により、デジタルTVサービスをAdvanced Mediaのような新規プレーヤーに開放できると断じたのである。
また、行政長官室は2021年12月28日、NTCに「空いた利用可能な周波数を適格な事業者に割り当てる」ことを命じる書簡を送付している。行政長官Salvador Medialdeaと法務長官Menardo Guevarraは法律上のパートナーである。
Advanced MediaはTVネットワークを運営する議会フランチャイズを持っており、2006年10月には早くもデジタルTVを申請している。
(中略)
議会はAdvanced Mediaのフランチャイズの25年延長を認め、これは2019年6月にDuterteが署名した。
(後略)
Bilyonaryo 2022年1月25日
https://www.bilyonaryo.com/2022/01/25/si-manny-lang-ang-sakalam-villar-takes-over-abs-cbn-frequencies-with-the-backing-of-malacanang-doj/
フィリピンのニュースサイトに掲載されているNTCのプレスリリースをまとめると、A2ch, A16ch, A23ch, A43ch各チャンネルの詳細データは次の通り。NTCの公式サイトを探ってみたが、これらのプレスリリースは発見出来なかった。
◎Channel 2
運営会社:Advanced Media Broadcasting System, Inc. (AMBS)
住所:Unit 906A, Paragon Plaza Building, EDSA corner Reliance St., llaya, Mandaluyoung City
Test Broadcast。サービス内容:Analog TV。チャンネル:CH.2。出力:30kW。
ロケーション:Starmall EDSA-Shaw Blvd., Mandaluyoung City。経度:121°3′11.6964″E。緯度:14°34′55.8696″N。
運用時間:日本時間0800~2300
設備機器の詳細→Make/type/model:NEC PCN 1800。Serial No.:TBD ON PURCHASE。Range:55.25MHz to 83.25MHz
Test Broacastは、より早く取り消されるかキャンセルされない限り、2022年1月6日からAnalog Shut Off (ASO)まで有効。
Mega ManilaのDigital Channel 16のサイマル放送アナログチャンネル。
2022年1月6日付与
◎Channel 16 (482~488MHz)
運営会社:Advanced Media Broadcasting System, Inc. (AMBS)
デジタルテレビ放送。ロケーション:Metro Manila。実行輻射電力(推奨):10kW。アンテナ高:51m。アンテナの制限:無し
18か月間限定
2022年1月5日暫定権限付与
◎Channel 23
運営会社:Aliw Broadcasting Corporation (ALIW)
デジタルテレビ放送。Metro Manila/Mega Manila
2022年1月5日暫定権限付与
◎Channel 43
運営会社:Swara Sug Media Corporation (SSMC)
デジタルテレビ放送。Metro Manila/Mega Manila
2022年1月5日暫定権限付与
以上のNTCの詳細データのソース
https://news.abs-cbn.com/business/01/25/22/villar-firm-granted-use-of-former-abs-cbn-channels
https://twitter.com/reyaika/status/1485967832005636097
https://www.bilyonaryo.com/2022/01/25/si-manny-lang-ang-sakalam-villar-takes-over-abs-cbn-frequencies-with-the-backing-of-malacanang-doj/
https://www.bilyonaryo.com/2022/01/26/bilyonaryo-scoop-confirmed-ntc-gives-abs-cbns-channel-23-to-aliw-broadcasting-of-cabangon-chua-family/
https://www.bilyonaryo.com/2022/01/26/bilyonaryo-scoop-confirmed-ntc-gives-amcaras-channel-43-to-pastor-quiboloy-who-waited-15-years-for-digital-tv-frequency/
Advanced Media Broadcasting System, Inc. (AMBS)のA2chの地上アナログテレビ放送はA16chの地上デジタルテレビ放送が見れない視聴者のためにA16chのサイマル放送を行い、テスト放送という形式で免許が付与された。Metro-ManilaのMandaluyoung Cityから出力30kWとなっており、EスポやスプレッドFで十分受信可能であり、電波が出るのが大変楽しみである。
■ロシア
●Radio Rossii Primor'eの72.08MHz→103.8MHzにQSY
Radio Rossii Blagoveshchenskの68.72MHz→101.2MHzにQSYした可能性
ロシアの極東連邦管区のロシアバンドのRadio Rossiiが全廃か?
Inoさんブログで知ったRTRS公式サイトのРАДИОВЕЩАНИЕ(ラジオ放送)の沿海州のページの2021年10月28日の記事 <
https://vladivostok.rtrs.ru/tv/analog/rtrs-nachal-fm-translyatsiyu-radio-rossii-v-chkalovskom
> によると、RTRS支部"Primorskiy KRTPTS"は沿海州Spassky地区Chkalovsky村でRadio
RossiiをFMバンドの103.8MHz、1kWで始め、VHF-FMバンドの72.08MHzの放送は停止したとのこと。このRadio RossiiはGTRK"Vladivostok"("Primorskoye
Radio")のローカル番組を挿入して放送される。
同じくInoさんブログで知ったアムール州Arkharinsky地区公式サイトの2021年11月12日の記事「RTRS支部"Amursky
ORTSC"がFMバンドの"Radio Rossii"の放送網の近代化を完了」< https://arh-adm.ru/about/info/messages/6991
> によると、アムール州のRadio RossiiのFMバンドでの最初の発射は2017年1月1日のBlagoveshchensk市で、最後の発射は2021年11月1日のTambov地区Pridorozhnoye村とのことだが、この記事でShimanovsky地区Shimanovsk市の周波数が101.2MHzになっている。また、ロシアの連邦通信・情報技術・マスメディア監督局Roskomnadzorの免許情報
< https://rkn.gov.ru/mass-communications/reestr/teleradio/?id=20519
> でもRadio Rossiiのアムール州Shimanovsk市は101.2MHz、1kWとなっている。ShimanovskのRadio
Rossii Blagoveshchenskはこれまで68.72MHzを使用しており、周波数を68.72MHz→101.2MHzにQSYした可能性が高い。
Shimanovskの68.72MHzが停波したとすると、ロシアの極東連邦管区のロシアバンド(OIRTバンド。65.90~74.0MHz)のRadio Rossiiが全廃されたことになる。
私が昨年2021年のEスポシーズンにロシアバンドのRadio Rossiiを最後に受信したのは次の通り。
Radio Rossii Primor'e 69.32MHz(QTH:Dalnerechensk):2021年6月28日(ローカル放送)、2021年7月29日(モスクワからの番組。ローカル放送未確認)。RTRS公式サイトによると2021年9月停止(TV-FM DX Report 2021.09参照)
Radio Rossii Primor'e 70.64MHz(QTH:Novozhatkovo):2021年6月4日(ローカル放送)、2021年7月30日(モスクワからの番組。ローカル放送未確認)。RTRS公式サイトによると2021年7月停止(TV-FM DX Report 2021.07参照)
Radio Rossii Primor'e 72.08MHz(QTH:Chkalovsky):2021年6月4日(ローカル放送)、2021年7月29日(不明ロシアFM受信。局名未確認)
Radio Rossii Blagoveshchensk 68.72MHz(QTH:Shimanovsk):2021年6月28日(モスクワからの番組。ローカル放送未確認)
Inoさんの情報を基にRoskomnadzorの免許情報を見ると、日本に近い極東連邦管区の各地域、シベリア連邦管区南東部のイルクーツク州でロシアバンドを使用しているFM局には次の民放局が残っている。
◎ライセンスフルネーム:Limited Liability Company "BIOS"
略称:LLC "BIOS"
配信メディア名:Populyarnoye Radio
送信機設置場所:ザバイカリエ地方Chita
周波数:72.29MHz
出力:1KW
https://rkn.gov.ru/mass-communications/reestr/teleradio/?id=22798
◎ライセンスフルネーム:Limited Liability Company "AVTOS"
略称:LLC "AVTOS"
配信メディア名:Russkoe Radio、Russkoe Radio Sibiri
(1)送信機設置場所:イルクーツク州Angarsky地区Angarsk市
周波数:73.76MHz
出力:1KW
(2)送信機設置場所:イルクーツク州Bratsky地区Bratsk市
周波数:73.22MHz
出力:1KW
https://rkn.gov.ru/mass-communications/reestr/teleradio/?id=20791
(S)=ステレオ受信 (M)=モノラル送信 (C)=カラー受像
TV受信周波数:映像周波数/音声周波数の順
主な略語・用語
s/on=放送開始(sign on) s/off=放送終了(sign off)
c/on=電波送信開始(carrier on) c/off=電波停波(carrier off)
f/in=フェードイン(fade in) f/out=フェードアウト(fade out)
b/out=block out(他局の電波に潰されること)
ID=局名告知アナウンス Canned ID=録音されたID SJ=ステーションジングル
主持人=中国の放送の番組Host
All received and reported by "Konsu"
in Tokyo, JAPAN
with
RX : AOR AR5000A+3, AOR AR5000, SONY ST-SA50ES ( For Japan ), SONY ST-SA5ES ( For Europe ), KENWOOD KT-6040 ( For Europe ), SONY ICF-SW7600GR
TV set : JVC CX-60ME(K) ( For overseas ), SONY KV-AR142M80 ( Multi system )
TV converter : HS PUBLICATIONS D-100<DE-LUXE>
ANT : CREATE CLP5130-1
Booster : Nippon Antenna VTR-331-SP ( For ST-SA50ES, ST-SA5ES, KT-6040 )
Option - TV/FM Adapter : ICOM TV-R7000J, ICOM TV-R7100J ( For recovery of FM stereo of AR5000A+3, AR5000 )
Option - Text display unit : SONY CTD-S100 ( For recovery of FM multiplex telecasting of ST-SA50ES )
情報を転載・引用する際には「WEST TOKYO TV-FM DX」の"こんす"の情報である旨を明記して下さい。