TV-FM DX Report 2000.09 2000.09.28 UP


[ 受信情報 ]

◆F2、スプレッドF、TEPによる受信◆

■フィリピン

●ABS-CBN…A2ch 9月20日, 2250-, 映像・音声, fair/fair。音声では衛星伝送に起因すると思われる音声ズレで2局が入感していた。2316の番組宣伝スポット"... ABS-CBN"で確認。55.25/59.75MHz。

●PTV…A2ch 9月20日, 2320-2359, 音声のみ, -/fair。2320頃から同chのABS-CBNに混信しながらf/in、2330頃からはこちらの方の信号強度の方が上になり、聞き易くなった。内容は男女アナの英語ニュース。女性がメインキャスターのようだ。ニュース中、2342に項目の最後の所で"...PTV's ミディア アフォー ユーファ"と言っていた。2355〜オリンピック関連の話題になったが、2359頃にはABS-CBNも同程度の信号強度になって両局がぐちゃぐちゃになり、聞き分けが付かなくなった。
 LegManila Com.のサイト内にあるTV番組表 < http://cityguide.legmanila.com/tv/lineup.asp > で、当日23時台にニュースを放送していたネット局には、PTV("The National Network News" 2300-2400)、ABC("The Big News" 2300-2330)、RPN("Primetime Balita" 2300-2330)があり、このニュースの放送時間も裏付けの一つになりそうだ。
 サイクル22の1989年春にA2ch音声のスプリアスの50.75MHzでPTV-2を受信、Manilaのキー局に受信報告と受信テープを送ったところ、1990年春にBacolodのPTV-2から同局である旨の返信を受け取っている。当時、50.75MHzではその後も1989年秋などにPTVを確認しているが、A2ch本波ではPTVが受信出来たことはなかった。これはその当時の返信によると出力が100Wとのことで、強力なABS-CBN(当時の返信によると40kW)に潰されてしまっていると思われたこと、同封されていた送信機の写真を見るにいかにもスプリアスを発生させそうなシロモノであったことから、スプリアスの50.75MHzのみで受信でき、A2chでは受信出来ないと、当時、考えていた。
 その1990年に受け取った返信に出力を20kWに増力させる予定との記述があり、またNTCの2000年6月のリストには5kWと記されている。今回受信出来たのがこのBacolod局とは確認出来ていないが、可能性としては、このBacolod局が、先の出力のどちらの数字が正しいにしても、出力増力(送信機も更新)によって、今回、A2ch本波で受信出来た可能性がある。

●ABC・DXET…A2ch 9月21日, 0115-0203*, 音声のみ, -/fair。数局が入感していたA2chだが、0115頃からはこの局1局になった。0124まではドラマ(エンディングのテーマ曲から"Police Academy"と思われる)で、途中0120〜0121にCM、そして番組宣伝スポットが"... ABC""This program is bought you by ..."と出た。0124〜男性の短いトーク、次の番組紹介、CMの後、0126〜は"The Big News"という男性キャスターのニュース番組。0158〜男性の短いトーク。
 そして、0200に終了アナが"... company's DXET Television キャネルティーズ. DXET Television キャネルティーズ is a commercial broadcasting station, オプライズ of National Telecommunications Commission, the licensed number DXBY zero one one four nine ninety six. ...... studio are located ... ABC ..., transmitter ... Davao City. ABC Television キャネルティーズ ...... ...... radio telephone operaters, (人名)(数字), <以下同様数名>. DXET Television キャネルティーズ is now sign off. ...... Philippines national antem."と出て、男性の短いトーク(国歌の一部の読み上げ?)、国歌、0203にs/off、c/offした。
 言語は私が聞いた限り、全て英語。同局はこの日が初確認。LegManila Com.のABCの当日のTV番組表でも、0030-0130 "Police Academy"、0130-0200 "The Big News"(Replay)で、0200終了となっており、一致している。
 なお、0118にフィリピン国歌で終了する局が混信したが、国歌の途中からf/inしてきたため、局名は不明。また、ABCのc/off後、更に別のフィリピン局が入感していたが、音声が弱く、こちらも局名は確認出来なかった(ABS-CBNかなと想像しているが……)。
 9月23日, 2115-2128, 音声のみ, -/poor。フィリピン局数局が入感する中、2120, 2127に番組宣伝スポットが"... ABC"" This program is bought you by ..."と聞こえた。同局の番組宣伝スポットは"... ABC"と出た後、続けて" This program is bought you by ..."と出るのがパターンになっているようだ。この日は厳密にはABCとのみ確認出来たことになる。
→フォロー:TV-FM DX Report 2001.03参照。(2001.05.25)

●今シーズン、夜間のスプレッドFによる受信で、A2chではフィリピン局が数局入感しているのは、もう常識といった状況になっている。当地ではA2chではABS-CBN、ABC(DXET)、PTVが確認出来ている。


■マレーシア

RTM TV1…E2ch 9月15日,1658〜1730+,音声のみ,-/poor。シドニー・オリンピック開会式の中継を受信した。男性アナの解説入りで、バックの会場の音はNHK総合テレビとほぼパラだった。途中、1709〜1710, 1725〜1726にCM。下記のTV1のライブ放送(RealPlayer)とのパラチェックで同局と確認した(ライブ放送は約30秒遅れだが、アナウンサーの解説、1709, 1725のCMでパラと確認した)。-/53.75MHz。
 それにしても、常連のタイではなくマレーシアが入るとは思わなかった(午後のF2でのマレーシア局の入感は、E2chに常連のタイ局が出てきて以降、珍しい)。タイは受信出来なかった。

http://prisma.mmu.edu.my/gong/livevideo.cgi


[ 受信情報以外の情報 ]

■日本

MTSのHP
 コミュニティ局やイベント局の技術サポートをしている会社でMTSという会社がある。この会社のHPに同社が手がけた全国のコミュニティ局の送信アンテナ、送信機、スタジオ設備などの写真が掲載されているのに気付いた。一般人が普通は見れないと思われる設備の写真も掲載されている。当該ページへの直リンクは下記の通り。

http://www.mts.co.jp/community/fm/fm_1.html


■フィリピン

National Telecommnications Commissionがついに同国の中波・FM・TV局の公式リストを公表!
 フィリピンの通信行政を司るNational Telecommnications Commissionがホームページにおいて、ついに同国の中波・FM・TV局の公式リストを公表している。社名、コールサイン、周波数/チャンネル、出力、ロケーションが記された、我々が知りたい情報が記されているリストである。中波・FM・TVの2000年6月現在と1999年12月現在のリストがある(ただし、FMの1999年12月のPDFファイルは何故か中波のリストになっている。HTML版でも読めるので支障はないが)。8月下旬には無かったので、つい最近公表されたものと思われる。
 フィリピン局を聞く者にとって、N.T.C.が公式リストを公表したことは長年願っていたことであり、感慨深いものがある。

http://www.ntc.gov.ph/consumer_info/consumer_info.html

 なお、National Telecommunications CommissionのTOPページは下記の通り。

http://www.ntc.gov.ph/


●フィリピンのFMバンド拡張か?
 TBN Radio Networks, Inc.のサイトによると、the TBN Radio Networks, Inc.とthe Crusaders Broadcasting Systemは共同で、Mandaluyong City(仮スタジオ Quezon City、後日スタジオもMandaluyong Cityに移転)に、DWMC-FM(愛称はW-Earthのようだ)というFM局を開局させるようで、昨年末に試験放送、今年1月に本放送開始予定とあるが、その周波数が87.5MHzになっている。ちなみに出力30kW。
 これが事実とすると、フィリピンのFMバンドが米国バンド(88-108MHz)から欧州バンド(87.5-108MHz)に拡張された可能性がある。
 しかし、先日紹介したNTCのリストにはこのような局が記されていないこと、NTCのリストにはApayaoのTabukのManila B.C.のFM局としてDWMC(103.7MHz)がリストされていることから疑問が残る。中波とFMで同一コールが存在することは幾つかあるが(ManilaのDZMM 630kHzとBatacのDZMM 103.5MHzなど)、FM同士でこのようなことは考えがたいと思う。
 (どなたか今年のEスポシーズンに87.5MHzでフィリピン局を受信された方はおられませんか?)

http://tbnradio.freeservers.com/index.html


■マレーシア

●RTMの新HP
 Radio Television MalaysiaのHPがずいぶん前から行方不明になっていたが、8月下旬に新しいHPを見つけた。このHPに書かれている内容から、RTM1はTV1、RTM2はTV2に改称したことを正式に確認した。1990年2月に改称したとのことである。

http://www.rtm.net.my/

 また、下記のところでRTMのTV1のLive放送が見れる(RealPlayer)。
 8月24日に0127頃のs/offまで見たところ、サイクル22の1989年頃にはあった終了アナが無くなっていた。1989年頃の受信では国歌の前に終了アナが"...RTM Satu"と出ていて、これが系統名を確認出来る唯一の手段だったのだが……。8月24日に見た終了時のパターンは・・・歌→コーラン朗読→国歌→テスパタ・・・だった。テスパタは上部に「RTM TV1」、中央右に時刻のあるもの(下部は何もなし)。テスパタが見れれば系統名を確認出来るが、スプレッドFでは少し難しいかもしれない。また、このことからTV2(旧RTM2)も同様に終了アナが無くなっている可能性が大きい(こちらも1989年頃の受信では終了アナで"...RTM Dua"と出ていて唯一の系統名確認手段だった)。

http://prisma.mmu.edu.my/gong/livevideo.cgi

 更にRTMのもう一つのHPを見つけたが、こちらは何年も更新されていないようなので古いHPのようだ。

http://spl.pnm.my/~rtm/


■東南アジア

●TV番組表HP

▽フィリピンのTV番組表が載っているHP。

http://cityguide.legmanila.com/tv/lineup.asp

▽マレーシアのTV番組表が載っているHP。

http://www.molin4.com/tv_guide/tv_guide.htm

▽タイのTV番組表HP。タイ語だがご参考に。

http://www2.catcha.co.th/tv/


■インド

●Doordarshanについて
 E4chのインドのTV音声はEスポで度々受信出来るが、音声でIDが出ることがないため(映像の受像はまれ)、局名はほとんどが未確認で終わってしまう。受信出来るのはDoordarshanだろうが、今まで局名が確認されたのは、インドのを初受信した福岡のS氏がDoordarshanに受信報告と一緒に受信テープを送り、それに対する同局からの返信で間違いないと確認された時だけである。

 私もE4chのインドのTVは何度か受信しており、1991年6月16日には1029に開始音楽でするところも受信したが、音声のみだったため、局名は未確認に終わっていた。ところが、最近DoordarshanのHPを見たところ、TOPページの"Signature Tune"をクリックすると、同局の映像IDらしいものが見れるのに気付き、ここで音声で流れる音楽が上記の開始音楽と同じものであるのに気付いた。これだけでDoordarshanと局名を断定してしまうことは出来ないが、多分間違いないのではないかとは思っている。

 このDoordarshanのサイトではLive放送やProgramme Scheduleがあるが、これは衛星放送のDD-Worldのようだ。第1プロだったら、Eスポのパラチェックに使えるのだが……。Live放送はまだ少し見ただけなので、もう少し調べてみることにする(Programme Scheduleと同一系統なのは間違いないようだ)。

http://www.ddindia.net/index.html



(S)=ステレオ受信 (M)=モノラル送信 (C)=カラー受像
TV受信周波数:映像周波数/音声周波数の順


All received and reported by "Konsu"
in Tokyo, JAPAN
with
RX : ICOM IC-R7000, YAESU FRG-9600, SONY ST-SA50ES ( For Japan ), SONY ICF-SW55
TV set : JVC CX-60ME(K) ( For overseas )
ANT : CREATE CLP5130-1
Booster : Victor AT-A20 ( For ST-SA50ES )
Option - Text display unit : SONY CTD-S100 ( For recovery of FM multiplex telecasting of ST-SA50ES )

情報を転載・引用する際には「WEST TOKYO TV-FM DX」の"こんす"の情報である旨を明記して下さい。


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