TV-FM DX Report 2019.10 2019.10.24 UP


[受信情報]

◆グランドウェーブによる受信

■日本

●こまえエフエム…85.7MHz 東京都狛江市のコミュニティ放送局。10月中旬の一部期間は臨時災害放送局として放送
〔試験電波〕
 10月4日, 0504〜0642, SINPO25452。試験電波を初受信。
 音楽とIDで、IDは0506, 0512, 0517などに男声で次のように出ていた。
 「JOZZ3CS FM、JOZZ3CS FM。こちらはこまえエフエムです。……」
 電波が弱く、AR5000A+3のIF帯域幅は通常FM放送を受信する際の110kHzでは受信出来ず、受信感度を上げるためにIF帯域幅を15kHzにすると受信出来たが、音質が落ちるため上記IDの「……」の部分は音楽と重なってよく聞き取れなかった。
 また、この他にも各々の合間にIDが出ていたようだが音楽と重なって聞き取れなかった。
 同日, 1346〜1502, SINPO25452。
 音楽と1〜3分おきにIDで、IDは1348(内容不明), 1349(内容不明), 1351(下記参照), 1353(内容不明), 1355(IDA), 1356(ID@), 1359(IDA), 1400(IDA), 1402(ID@), 1405(IDA), 1406(IDA), 1407(ID@)などに男声で次のように出ていた。
 1351のID「JOZZ3CS FM、JOZZ3CS FM。……」のみ聞き取れた。ID@と同じと推察される。
 ID@「JOZZ3CS FM、JOZZ3CS FM。こちらはこまえエフエムです。ただいまから試験電波を狛江市防災センターから発射します。周波数85.7メガヘルツ、出力2.3ワット、最大実効輻射電力1.8ワットで狛江市防災センターからお送りします。JOZZ3CS FM、JOZZ3CS FM。ただいま試験電波を発射しています。こちらは85.7メガヘルツ、こまえエフエムです。」
 IDA「JOZZ3CS FM、JOZZ3CS FM。85.7メガヘルツ、こまえエフエムです。」
 AR5000A+3のIF帯域幅110kHzでも聞こえたがかすかに聞こえる程度で何を言っているかよくわからなかったので、1354〜はIF帯域幅を30kHzに切り替えると内容が全てはっきりと聞き取れた。
 ID@を起点に約5分おきのループになっているようだった。
 ステレオチューナー SONY ST-SA50ESでは受信出来なかった。
〔臨時災害放送局〕
 10月12日 同局公式Facebookの10月12日1646投稿 < https://www.facebook.com/komaeradio/photos/a.129968234466995/522675725196242/ > に「これから狛江市の臨時災害放送局としてFM 85.7MHz開局いたします。」と投稿があった。台風19号接近に伴う措置だが、当地では台風による大雨の影響からか受信状態が悪化しており、この日の夕方や夜の受信チェックでは85.7MHzで何かが聞こえるものの、同局と判別出来る放送内容は確認出来なかった。
 10月13日, 0046〜0122, 0132〜0156, SINPO25452。雨が止んだので深夜になって受信チェックしたところ再び同局が受信出来た。AR5000A+3のIF30kHzでは音質が悪かったので、0109〜はIF110kHzに切り替えると聞き取りづらい部分はあるがIF30kHzよりは聞きやすくなった。
 内容は10月4日と同じ"こまえエフエム JOZZ3CS-FM"の音楽と試験電波のIDが流れていたが(ID@は「JOZZ3CS FM、JOZZ3CS FM。こちらはこまえエフエムです。……」のみ聞き取れ「……」の部分は聞き取りづらいがID@と同じ内容のように聞こえた)、時折この試験電波に割り込む形で女声または男声で"こまえエフエム 臨時災害放送局"の避難勧告情報のトークがあった。
 この避難勧告情報のトークは0048〜0049, 0059〜0100, 0104〜0105, 0106〜0107, 0111〜0112, 0116〜0117, 0139〜0140, 0150〜0151にあり、例として0111〜0112のものを挙げるが、多少言い回しや内容は異なるものの他のトークの内容もほぼ同じだった。
 0111〜0112の避難勧告情報のトーク
 「こちらは狛江市です。10月13日0時00分付けで……(地域名)……の避難勧告が解除されました。なお……(地域名)……は引き続き避難勧告が発令されています。こちらはこまえエフエムです。ただいま臨時災害放送局として放送を開始しております。」
 同日, 0847〜0948, SINPO25452。同じく10月4日と同じ"こまえエフエム JOZZ3CS-FM"の音楽と試験電波のIDが流れており(ID@についても同じ)、時折この試験電波に割り込む形で男声で"こまえエフエム 臨時災害放送局"の避難勧告情報のトークがあった。
 避難勧告情報のトークは0847〜0849, 0853〜0854, 0900〜0901, 0904〜0905, 0906〜0907, 0911〜0912, 0913〜0914, 0917〜0918, 0921, 0923, 0924〜0925, 0941にあり、例として0847〜0849のものを挙げるが、多少言い回しや内容は異なるものの他のトークの内容もほぼ同じだった。
 0847〜0849の避難勧告情報のトーク
 「おはようございます。こちらは狛江市です。10月13日6時15分、市内の避難勧告は全て解除されました。なお……地域がありますので……十分に注意してお帰り下さい。現在……(場所)……に開設された避難所は閉鎖されました。……小学校が避難所として開設されていますのでそちらへ移動して下さい。こちらはこまえエフエムです。ただいま臨時災害放送局として放送しています。」
 同局公式Facebookの10月16日投稿 < https://ja-jp.facebook.com/komaeradio/posts/524755898321558 > によると「台風19号を受け、狛江市からの依頼により「臨時災害放送局」として10月12日16:46〜10月13日10:49まで放送いたしました。」とのこと。同Facebookの10月13日1243投稿 < https://www.facebook.com/komaeradio/videos/vb.127687114695107/448285259140808/ > に閉局時のアナウンスの動画がアップされている。
 関東総合通信局の臨時災害放送局開設に関する報道資料 < http://www.soumu.go.jp/soutsu/kanto/press/2019/1017ho02.html > が10月17日になってアップされ、東京都狛江市の臨時災害放送局は呼出符号が「JOYZ3T-FM」、呼出名称が「こまえさいがいエフエム」となっているが、臨時災害放送局開設期間中に私が聞いた限りでは、呼出符号や呼出名称はコミュミティ放送局の呼出符号の「JOZZ3CS-FM」と呼出名称の「こまえエフエム」しか聞けず、報道資料にある臨時災害放送局の呼出符号や呼出名称は聞けなかった。
 また同報道資料では臨時災害放送局の空中線電力が「2.5W」となっていて、コミュニティ放送局の予備免許の空中線電力の「2.3W」と違っているが、録音が残っている10月13日の0137〜0153と0847〜0909の部分の録音を聞き直してもID@の出力の部分は若干不明瞭ではあるが10月4日と同じく「出力2.3ワット、最大実効輻射電力1.8ワット」と言っているように聞こえる。
〔試験電波〕
 同日, 2114〜2215, SINPO25452。夜に受信チェックしてみると、10月4日と同じ音楽と試験電波のIDのみの元の試験電波の放送に戻っていた(ID@は「JOZZ3CS FM、JOZZ3CS FM。こちらはこまえエフエムです。……」のみ聞き取れ「……」の部分は聞き取りづらいがID@と同じ内容のように聞こえた)。
公式サイト
https://www.komae.fm/
公式Facebook
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公式Twitter
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[受信以外の情報]

■日本

●東京都狛江市と茨城県大子町に臨時災害放送局開設
 関東総合通信局の報道資料から概要を要約する。
◎狛江市の免許の概要
令和元年10月12日開設、同年10月13日閉局
免許人:狛江市 市長 松原俊雄
呼出符号:JOYZ3T-FM
呼出名称:こまえさいがいエフエム
周波数:85.7MHz(予備免許中の「こまえエフエム」と同一の周波数)
出力:2.5W
送信所、演奏所:東京都狛江市
放送区域:狛江市の一部
参考:本放送局は狛江市を放送対象区域としたコミュニティ放送局として予備免許を受けている「こまえエフエム(狛江ラジオ放送(株))」の放送設備を活用し、速やかに開設されたものです。なお、本放送局は免許後において避難勧告や避難所などの情報を市民に向け放送した後、10月13日をもって閉局しております。
◎大子町の免許の概要
令和元年10月13日開設、運用中
免許人:大子町 町長 高梨哲彦
呼出符号:JOYZ3U-FM
呼出名称:だいごさいがいエフエム
周波数:77.5MHz(既設の「FMだいご」と同一の周波数)
出力:100W
送信所、演奏所:茨城県大子町
放送区域:大子町の一部
参考:本放送局は既設のコミュニティ放送局であるFMだいご((特非)まちの研究室)の放送設備の一部が被災し、放送の継続が困難となったことから、茨城県水戸市を放送対象区域とするコミュニティ放送局であるFMぱるるん(水戸コミュニティ放送(株))の支援を受け開設されたものです。
総務省関東総合通信局 報道資料 2019年10月17日
令和元年台風第19号にかかる臨時災害放送局を開設 −東京都狛江市及び茨城県大子町が災害情報の提供を目的に開設−
http://www.soumu.go.jp/soutsu/kanto/press/2019/1017ho02.html

●地上デジタル放送の高度化(4K・8K)に向けた実証実験(地デジ4K8K実験試験局)の電波発射スケジュール続報
 TV-FM DX Report 2019.09に報告した以降、地デジ高度化実験受信対策センターのサイトに掲載されている地上デジタル放送の高度化(4K・8K)に向けた実証実験の電波発射スケジュールで、9月、10月、11月、12月のスケジュールが下記の通り追加、修正されている。2019年10月16日閲覧。
 原則土日祝日除く。下記スケジュールで該当する祝日は9月16日(月)、9月23日(月)、10月14日(月)、10月22日(火)、11月4日(月)。変更がある場合はその都度お知らせ。
◎東京都港区 UHF28チャンネル(560〜566MHz)
9月2日(月)、9月4日(水)〜9月12日(木)、9月17日(火)〜10月7日(月)、10月10日(木)〜12月6日(金) フルパワー送信 最長0900〜1800 9月24日は休止
◎愛知県弥富市 UHF35チャンネル(602〜608MHz)
9月2日(月)〜10月4日(金)、10月15日(火)〜10月18日(金)、10月23日(水)〜11月1日(金) フルパワー送信 最長0900〜1800
11月4日(月)〜12月27日(金) 休止
◎名古屋市昭和区 UHF35チャンネル(602〜608MHz)
9月2日(月)〜10月4日(金)、10月15日(火)〜10月18日(金)、10月23日(水)〜11月1日(金)、11月18日(月)〜12月20日(金) フルパワー送信 最長0900〜1800
地デジ高度化実験受信対策センター
http://tvkoudoka.jp/
地デジ高度化実験受信対策センター 電波発射のスケジュール
http://tvkoudoka.jp/schedule.html

■ロシア

●ロシアの地上アナログテレビ放送停波情報
 下記ページの「第4報」にまとめて報告する。

ロシアの地上アナログテレビ放送停波情報

■NHK放送文化研究所 放送研究と調査より

▽2019年10月号
●中国中央ラジオテレビ,「国防軍事チャンネル」スタート
https://www.nhk.or.jp/bunken/book/monthly/asia/201910.html


(S)=ステレオ受信 (M)=モノラル送信 (C)=カラー受像
TV受信周波数:映像周波数/音声周波数の順

主な略語
s/on=放送開始(sign on) s/off=放送終了(sign off)
c/on=電波送信開始(carrier on) c/off=電波停波(carrier off)
f/in=フェードイン(fade in) f/out=フェードアウト(fade out)
b/out=block out(他局の電波に潰されること)
ID=局名告知アナウンス SJ=ステーションジングル


All received and reported by "Konsu"
in Tokyo, JAPAN
with
RX : AOR AR5000A+3, ICOM IC-R7000, SONY ST-SA50ES ( For Japan ), SONY ST-SA5ES ( For Europe ), KENWOOD KT-6040 ( For Europe ), TECSUN PL-398MP
TV set : JVC CX-60ME(K) ( For overseas ), SONY KV-AR142M80 ( Multi system )
TV converter : HS PUBLICATIONS D-100<DE-LUXE>
TV recorder : KUROUTOSHIKOU SAA7135-STVPCI/R ( Capture board )
ANT : CREATE CLP5130-1
Booster : Nippon Antenna VTR-331-SP ( For ST-SA50ES, ST-SA5ES, KT-6040 )
Option - TV/FM Adapter : ICOM TV-R7000J, ICOM TV-R7100J ( For recovery of FM stereo of IC-R7000, AR5000A+3 )
Option - Text display unit : SONY CTD-S100 ( For recovery of FM multiplex telecasting of ST-SA50ES )

情報を転載・引用する際には「WEST TOKYO TV-FM DX」の"こんす"の情報である旨を明記して下さい。


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