TV-FM DX Report 2021.04 2021.04.20 UP


[受信情報]

◆グランドウェーブによる受信

■日本

●ほんじょうエフエム…89.3MHz 埼玉県本庄市のコミュニティ放送局
 4月13日, 1644~1701, SINPO25352。試験電波を初受信。
 音楽と1~2分おきにIDで、IDは1645, 1646, 1647などに女声または男声で出た。
(1)「JOZZ3CZ FM。こちらはほんじょうエフエムです。89.3メガヘルツ。ただいま埼玉グランドホテル本庄から出力15ワットで試験電波発射中」
(2)「JOZZ3CZ FM。こちらはほんじょうエフエムです。89.3メガヘルツ。ただいま埼玉グランドホテル本庄屋上から出力15ワットで試験電波発射中」
 電波が非常に弱いためIDは聞き取りづらかったが、やや良く聞こえた1646, 1653, 1700のIDが(1)のように聞こえ、他の時間のIDも1650以外は全部(1)だったように思えた。1650のIDは(2)のように少し内容が異なっていた。
 電波は非常に弱く、AR5000A+3のIF110kHzでは音が小さくてよく聞き取れず、IF15kHzでは音が割れてアナウンス内容が聞き取れず、IF30kHzでなんとかアナウンス内容がわかる程度だった。もちろんステレオチューナーでのステレオ受信は出来なかった。
 修理に出していたAR5000A+3がこの日修理から戻ってきて、開局日の前日にギリギリ間に合った。経年劣化で感度が落ちているIC-R7000や、ステレオチューナーでは受信出来なかったので、AR5000A+3の素晴らしさを改めて思い知った。
 4月14日, 0356~0431, 0502~0523, SINPO25352。内容は試験電波で、音楽と1~2分おきにID。IDは0407と0512のIDが(2)のIDで、それ以外のIDは全部(1)のIDのようだった。
 これらの時間帯は4月13日夕方の受信よりは良く聞こえ、特に0502~0523は最も良く聞こえた。ただしAR5000A+3のIF30kHzでの受信。
 同局公式Twitterなどによると同局はこの日の1200に開局したとのことだが、日中の時間帯は電波が弱すぎて内容はほとんどわからなかった。
 公式サイト、Twitter、Facebook、Instagramは次の通りで、愛称表記はほんじょうFM。
https://honjofm.jp/
https://twitter.com/honjofm
https://www.facebook.com/honjofm/
https://www.instagram.com/honjofm/
関東総合通信局 報道資料 2021年2月9日
埼玉県本庄市のコミュニティ放送局に予備免許
https://www.soumu.go.jp/soutsu/kanto/press/2021/0209ho.html

◆スプレッドFによる受信

■タイ

●Sathani Witthayu Thorathat Kong Thap Bok…E3ch
 TV-FM DX Report 2001.03に報告した2001年3月29日受信の不明タイTV E3chがSathani Witthayu Thorathat Kong Thap Bok(略称:Tor.Tor.Bor.5。英語名称:Royal Thai Army Radio and Television Station)と確認出来たので報告する。
 まずは当時の報告をそのままコピペする。
-------------
●不明タイTV…E3ch
 3月29日, 2318-2347+, 音声のみ, -/fair。ドラマの後、2327~スポットで、2327, 2329に"... チョン シーン ハー ..."と言っていたが、局名に繋がるものかどうかは不明。2329にID(?)が"Sathani wittayu クラチャ ターターバー. ..."、2330に歌(SJ?)、2330~は男性のトークプロとなり、時折CMがあった。"ターターバー"は"Tor.Tor.Bor."だろうか? タイのChannel 5=Tor.Tor.Bor.なのだが……。-/60.75MHz。
 この頃はオープン時間が遅く、23時台からオープンし始める日が多かった(おかげで寝不足……涙)。
-------------
 この中で2329のID(?)がID(男声)であり、Google翻訳音声入力で次のように聞き取れた。
 "สถานีวิทยุโทรทัศน์กองทัพบก. ..."
 アルファベット表記:"Sathani Witthayu Thorathat Kong Thap Bok. ..."
 局名部分の"สถานีวิทยุโทรทัศน์กองทัพบก"("Sathani Witthayu Thorathat Kong Thap Bok")の英語直訳は"Royal Thai Army Radio Television Station"。
 このタイ語の局名が同局サイト < https://www.tv5.co.th/tv5hd1-web/page-contact.php > にも記載されている同局のタイ語の正式局名である。
 2327と2329のスポット(女声)は同じものであり、最後に"... チョン シーン ハー ..."と言っており、"... Chong Si Ha ..."(Haa=5)かと思うのだが、Google翻訳音声入力では聞き取ってくれず、いまいち自信が無い。
 2330の歌(SJ?)は番組のオープニング曲のようで、2330~は男声がホストのバラエティ番組となっている。
 当時はE3chのタイTVの常連局は夜間のスプレッドFでもThai TV Si Chong 3だったが、同局では"Sathani Witthayu ..."形式のIDを出さなかったため、この受信局を不思議に思って報告していたようだ。
 当時のこの受信局のことはすっかり忘れていたが、最近過去の受信データを調べていてこの報告に気付き、近年の各国のネット普及で様々情報が入るようになり、過去の受信解析が出来ることがあるので、この受信局もわかるのではないかと思い、解析したところ判明したものである。
 YouTubeにアップされている同局の現地受信ID動画は音声でSJが"Tor.Tor.Bor.Haa. Nam Kunnakaa Soo Sangkom Thai"(Tor.Tor.Bor.Haa=Tor.Tor.Bor.5)と言っているものが多いが、上記受信音の中に略称のTor.Tor.Bor.は出ていないようだった。
 日本ではTor.Tor.Bor.5は2001年にスプレットFでE4ch音声の受信記録があるだけで、E3chは情報の信頼性の高いASIAWAVES < https://www.asiawaves.net/thailand/thai-tv.htm > に複数の地方中継局がリストされているものの、受信確認されたことは無かった。個人的には同局は初受信(初確認)になる。
 なお、先に報告したように同局を含めタイの地上アナログテレビ放送は既に全て停波している。

[受信以外の情報]

■日本

●地上デジタル放送の高度化(4K・8K)に向けた実証実験(地デジ4K8K実験試験局)の電波発射スケジュール続報
 TV-FM DX Report 2021.03に報告した以降、地デジ高度化実験受信対策センターのサイトに掲載されている地上デジタル放送の高度化(4K・8K)に向けた実証実験の電波発射スケジュールで、3月~4月のスケジュールが下記の通り追加・修正されている。2021年4月17日閲覧。
 土日祝日は除く。
◎東京都港区 UHF28チャンネル(560~566MHz)
2月26日(金)~3月5日(金) 1kW(定格出力) 1000~1800
◎名古屋市昭和区 UHF35チャンネル(602~608MHz)
2月24日(水)~4月9日(金) 1kW(定格出力) 1000~1800
◎愛知県弥富市 UHF25チャンネル(542~548MHz)、UHF35チャンネル(602~608MHz)
3月16日(火)~3月26日(金) 10W(定格出力) 25ch 1000~1800
3月29日(月)~4月9日(金) 10W(定格出力) 35ch 1000~1800
◎三重県津市 UHF25チャンネル(542~548MHz)
3月1日(月)~3月5日(金) 10W(減力) 1000~1800
3月8日(月)~4月9日(金) 30W(定格出力) 1000~1800
◎三重県伊勢市 UHF25チャンネル(542~548MHz)、UHF35チャンネル(602~608MHz)
3月10日(水) 10W(定格出力) 25ch 1100~1600
3月11日(木)~3月12日(金) 10W(定格出力) 35ch 1000~1800
3月17日(水) 10W(定格出力) 35ch 1400~1800
3月18日(木)~3月26日(金) 10W(定格出力) 35ch 1000~1800
3月29日(月)~4月9日(金) 10W(定格出力) 25ch 1000~1800
◎大阪府東大阪市 UHF19チャンネル(506~512MHz)
当面は電波発射の予定無し。日程が決まり次第お知らせ。
◎福岡市早良区 UHF51チャンネル(698~704MHz)
3月8日(月)~3月19日(金) 1kW(定格出力) 1000~1800
☆なお、4月15日更新のお知らせで令和3年度の電波発射スケジュールは決まり次第、掲載するとされており、全局のスケジュールが無くなり、日程が決まり次第お知らせとなっている。
地デジ高度化実験受信対策センター
http://tvkoudoka.jp/
地デジ高度化実験受信対策センター 電波発射のスケジュール
http://tvkoudoka.jp/schedule.html

■中華人民共和国

●中国のアナログテレビ放送停波情報
 下記ページにまとめて随時報告する。

中国のアナログテレビ放送停波情報

■北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)

●朝鮮中央テレビジョンのライブストリーミング放送
 日本に近い各国の地上アナログテレビ放送が終了し、現在日本でEスポで最も受信しやすい海外地上アナログテレビ放送はR1,R2chの北朝鮮の朝鮮中央テレビジョンとなっている。
 同局の確定的な局名確認は放送開始前のテストパターンの局名文字、放送開始時の映像ID、放送開始時の音声アナウンス、画面左上の局ロゴによる局名確認になるが、放送開始時を捕らえるのは難しく、R1,R2chの朝鮮中央テレビジョンは電波が弱く(恐らく出力が小さい)、鮮明画像での受像も難しくなっている。
 そこで手っ取り早いのはTV音声をライブストリーミング放送とパラチェックして局名確認する方法になる。
 日本の動画配信サイトのニコニコ生放送で24時間配信していてラグが少なく、アーカイブが残り、日本の企業が運営する大手動画配信サイトなので安心してアクセスでき、パラチェックに最適だったが、今年3月31日をもって終了してしまい、今後は重要な出来事がある時のみの配信になってしまった。
 他のライブストリーミング放送を探したところ、次の2つがあった。
elufatv - Twitch
https://www.twitch.tv/elufatv
KOREA CENTRAL TV (LIVESTREAM) | KCNA Watch
https://kcnawatch.org/korea-central-tv-livestream/
 見比べるとTwitchの方が数十秒早く、実際の放送とのラグが少ないようだ。
 4月20日1452~ライブストリーミング放送を視聴して、1500放送開始前のテストパターンに表示されている時刻を実際の時刻と比較したところ、ラグは次の通りだった。
elufatv - Twitch
https://www.twitch.tv/elufatv
→約11秒遅れ
KOREA CENTRAL TV (LIVESTREAM) | KCNA Watch
https://kcnawatch.org/korea-central-tv-livestream/
→約51秒遅れ
 また、TwitchはアメリカのAmazonが運営する大手動画配信サイトなので安心してアクセス出来る。ただ、過去のアーカイブは見れないようで、リアルタイム受信時のパラチェックにのみ使えると言えそうである。
 KCNA Watchは次のURLから過去のアーカイブが見れるようなので、過去アーカイブと受信録音の比較にはこちらが使えそうである。
https://kcnawatch.org/kctv-archive/

■NHK放送文化研究所 放送研究と調査より

▽2021年4月号
●中国,8K試験放送を開始
https://www.nhk.or.jp/bunken/book/monthly/asia/202104.html


(S)=ステレオ受信 (M)=モノラル送信 (C)=カラー受像
TV受信周波数:映像周波数/音声周波数の順

主な略語
s/on=放送開始(sign on) s/off=放送終了(sign off)
c/on=電波送信開始(carrier on) c/off=電波停波(carrier off)
f/in=フェードイン(fade in) f/out=フェードアウト(fade out)
b/out=block out(他局の電波に潰されること)
ID=局名告知アナウンス SJ=ステーションジングル


All received and reported by "Konsu"
in Tokyo, JAPAN
with
RX : AOR AR5000A+3, AOR AR5000, ICOM IC-R7000, SONY ST-SA50ES ( For Japan ), SONY ST-SA5ES ( For Europe ), KENWOOD KT-6040 ( For Europe ), SONY ICF-SW7600GR
TV set : JVC CX-60ME(K) ( For overseas ), SONY KV-AR142M80 ( Multi system )
TV converter : HS PUBLICATIONS D-100<DE-LUXE>
ANT : CREATE CLP5130-1
Booster : Nippon Antenna VTR-331-SP ( For ST-SA50ES, ST-SA5ES, KT-6040 )
Option - TV/FM Adapter : ICOM TV-R7000J, ICOM TV-R7100J ( For recovery of FM stereo of IC-R7000, AR5000A+3 )
Option - Text display unit : SONY CTD-S100 ( For recovery of FM multiplex telecasting of ST-SA50ES )

情報を転載・引用する際には「WEST TOKYO TV-FM DX」の"こんす"の情報である旨を明記して下さい。


Logs 2021.04>


<TV-FM DX Report, Logs Menu


<TOP