TV-FM DX Report 2021.08 2021.08.27 UP /2022.04.12 UP


[受信情報]

◆Eスポによる受信

■中華人民共和国

●不明中国TV…C2ch
 8月1日, 1056~1121 f/out, 映像・音声共。57.75/64.25MHz。京劇で、京劇の合間の1105~1113にインタビュー付きの長めの男声トークCMがあった。
 CMの最後の1112に音声でいくつかの薬局の名前と電話番号の告知が「廠家指定請求地址。……大薬房……大薬房……(略)……。咨詢電話、幺七八、五五六、四六六六。為了保証用薬安全請到廠家指定薬店購買」と出た。
 映像は1100~の受像で画面隅に局ロゴの類は見当たらなかったが、トークCMの間は画面右上にテロップが「××××」(4文字)+数字が出ていた。CM商品の連絡先電話番号だろうか。まずまずの状態で受像出来たがキャプチャーカードを取り付けてあるPCが不調で録画が出来ず、スマホで簡易撮影したが解読は無理だった。
 音声は1119 f/out、映像は1121 f/out。
 過去の5月3日、5月31日、6月30日(Logs報告)受信の録音音声と比較してみると、男声トークCM全体が完全一致するものは見当たらなかったが、上記のCM最後の1112の薬局の名前と電話番号の告知は5月3日の1718, 1736の後半、5月31日の1128(1141~1147, 1200~1207のCMは状態が悪かったこともあり録音を残していない)、6月30日の1535の告知全てと完全一致しており、同一局だろう。
 上記の電話番号「178 556 4666」を最近見つけた電話番号検索サイトの百事通 < http://www.114best.com/ > や査詢網 < https://www.ip138.com/sj/ > で検索すると、携帯電話のカード番号帰属地が安徽省亳州市と出た。
 国家新聞出版広電総局2018年3月31日現在公式リスト < http://konsu.sakura.ne.jp/special/chinaradiotvlist.html > で安徽省亳州市には次の2局がリストされている。
安徽省亳州市譙城区 亳州電視発射台 C2ch 1kW 送出局名:亳州電視台綜合節目
安徽省亳州市蒙城県 蒙城電視発射台 C2ch 1kW 送出局名:安徽衛視
 前者は中国の動画サイトbilibiliに投稿されている亳州広播電視台新聞綜合頻道の放送開始時動画(2019年4月20日投稿) < https://www.bilibili.com/video/BV1fb411G793 >、放送開始前CM動画(2019年5月13日投稿) < https://www.bilibili.com/video/BV1t4411a7am >、2019年5月3日放送の中央電視台「新聞聯播」「天気予報」中継時動画(2019年5月3日投稿)< https://www.bilibili.com/video/BV1x441147C2 > などを見ると画面左上に常時局ロゴ「Z-1」+「新闻综合」が出ており、画面隅に局ロゴが見当たらない受信局とは異なる。
 後者はこの蒙城県の局がC2chで安徽衛視ではなく自局放送を送出していることも可能性としては考えられる(同発射台にはC12ch、0.1kW、送出局名:蒙城県広播電視台電視節目がリストされているが…)。bilibiliに投稿されている蒙城広播電視台新聞綜合頻道の2011年1月3日放送「蒙城新聞」動画(2021年7月27日投稿)< https://www.bilibili.com/video/BV19v411E7zD > には局ロゴが無いが、蒙城新聞頻道のドラマ動画(2021年7月11日投稿)< https://www.bilibili.com/video/BV1mf4y1L7Ha > には画面左上に常時局ロゴ+「蒙城新闻」がある。蒙城県人民政府のサイトにある蒙城広播電視台新聞綜合頻道の各ニュース動画 < http://www.mengcheng.gov.cn/News/showList/104/page_1.html >(8月1日現在最新のものは2021年7月29日放送「蒙城新聞」動画 < http://www.mengcheng.gov.cn/News/show/495037.html >)には画面隅に局ロゴは出ていない。
 また、中国の放送では携帯番号は通常「3桁、4桁、4桁」でアナウンスされ、上記の「178 556 4666」のような「3桁、3桁、4桁」は不自然ではある。これがもし2つ目の3桁の「556」の「5」を続けてアナウンスしていて実際は「5556」と言っているとすると、上記電話番号検索サイトで「178 5556 4666」は携帯電話のカード番号帰属地は安徽省馬鞍山市と出る。
 しかし、上記の国家新聞出版広電総局公式リストで安徽省馬鞍山市でC2chを使用している局は無い。
 更に、5月3日の1736の薬局の名前と電話番号の告知の前半で聞けたもう1つの電話番号「158 5572 …」は最後が不明瞭だが、最後を4桁のランダムな数字で上記電話番号検索サイトで検索すると、どのランダムな数字でも携帯電話のカード番号帰属地は安徽省宿州市と出る。
 宿州市は亳州市の東にあって、特に亳州市蒙城県とは距離が近い。馬鞍山市とは距離が離れている。これを考慮すると亳州市や亳州市蒙城県の可能性が大きくなってくる。
 これまでの同時オープン地域は江蘇・安徽方面であり、安徽省亳州市下のTV局の可能性がある。
 8月3日, 1106~1231 f/out, 映像・音声共。57.75/64.25MHz。京劇で、京劇の合間の1107~1115, 1126~1133, 1144~1150, 1205~1210, 1225~1231 f/outにインタビュー付きの長めの男声トークCM。
 音声で各男声トークCMは各々異なっていたが、CM最後の1114, 1132, 1149, 1210の薬局の名前と電話番号の告知は完全一致しており、8月1日の1112の告知と完全一致していた。また1107~1115のCMは8月1日1105~1113のCM、1126~1133のCMは6月30日1529~1535のCMとCM全体が完全一致していた。
 音声メインの受信で、映像は1149~弱く受像出来た程度で1202頃f/outしてしまったが、1149に音声で薬局の名前と電話番号の告知が流れている際に映像では不鮮明だが画面全体に文字の羅列が見れた。映像は弱かったため画面隅の局ロゴの類いの有無は確認出来なかった。
 神奈川のInoさんのブログによるとこの時間はFMは江蘇・安徽・浙江方面がオープン。
 8月6日, 1816~1839, 映像・音声共。57.75/64.25MHz。京劇で、京劇の合間の1828~1834にインタビュー付きの長めの男声トークCMがあり、音声でCM最後の1834の薬局の名前と電話番号の告知は8月1日の1112の告知と完全一致していた。
 音声メインの受信で、映像は1821~弱く見れた程度で画面隅の局ロゴの類の有無は不明。
 これが同局受信の最後の受信となるのだろうか?
→Follow Up:TV-FM DX Report 2022.04-2

●滁州広播電視台公共頻道…C3ch
 8月3日, 1146~1149, 映像・音声共。65.75/72.25MHz。画面左上に局ロゴ「C」+「公共频道」。内容はドラマで、映像は画像があったが音声は無音だった。同日1108に受信した同局らしい不明中国TV(映像・音声共。65.75/72.25MHz。画面左上局ロゴは不鮮明)はドラマで、この時は音声がちゃんと出ていた。
 これが同局受信の最後の受信となるのだろうか?

●温州新聞綜合広播・温州人民広播電台・温州新聞綜合頻率…94.9MHz(S)
 8月9日, 1325~1333。1330, 1331に同じCanned IDが「温州新聞綜合広播。公益広告」、1331に局スポットが「……温州人民広播電台……。……微信公衆平台、FM九四点九、温州新聞綜合頻率……」と出た。
 局スポットでは「温州人民広播電台」「温州新聞綜合頻率」の名称も告知していた。

●温州私家車音楽広播…100.3MHz(S)
 8月9日, 1344~1347。1345にCanned IDが「一零零三、私家車広播。公益広告」、「……一零零三、温州私家車音楽広播」と出た。
 この局名を使用していた。


[受信以外の情報]

■日本

●地上デジタル放送の高度化(4K・8K)に向けた実証実験(地デジ4K8K実験試験局)の電波発射スケジュール続報
 TV-FM DX Report 2021.07に報告した以降、地デジ高度化実験受信対策センターのサイトに掲載されている地上デジタル放送の高度化(4K・8K)に向けた実証実験の電波発射スケジュールで、8月~12月のスケジュールが下記の通り追加・修正されている。2021年8月12日閲覧。
 土日祝日は除く。下記スケジュールで該当する祝日は8月9日(月)、9月20日(月)、9月23日(木)、11月3日(水)、11月23日(火)。
◎東京都港区 UHF28チャンネル(560~566MHz)
日程が決まり次第お知らせ。
◎名古屋市昭和区 UHF35チャンネル(602~608MHz)
8月19日(木)~8月20日(金) 1kW(定格出力) 1000~1700
8月23日(月)~8月31日(火) 1kW(定格出力) 1000~1800
◎愛知県弥富市 UHF25チャンネル(542~548MHz)、UHF35チャンネル(602~608MHz)
8月23日(月)~8月31日(火) 10W(定格出力) 1000~1800
◎三重県津市 UHF25チャンネル(542~548MHz)
8月23日(月)~8月31日(火) 30W(定格出力) 1000~1800
◎三重県伊勢市 UHF25チャンネル(542~548MHz)、UHF35チャンネル(602~608MHz)
日程が決まり次第お知らせ。
◎大阪府東大阪市 UHF19チャンネル(506~512MHz)
日程が決まり次第お知らせ。
◎福岡市早良区 UHF51チャンネル(698~704MHz)
5月28日(金)~9月1日(水) 1kW(定格出力) 1000~1800
9月3日(金)~12月24日(金) 1kW(定格出力) 1000~1800
地デジ高度化実験受信対策センター
http://tvkoudoka.jp/
地デジ高度化実験受信対策センター 電波発射のスケジュール
http://tvkoudoka.jp/schedule.html

■ロシア

●地上アナログテレビ放送の使用期限はR6~R12ch, R21~R60chは2022年8月19日まで延長、R1~R3chも継続中(?)、R4, R5chは廃止
 ロシアの無線周波数割り当ての決定を行っているロシア連邦デジタル発展・通信・マスコミ省傘下の無線周波数国家委員会(SCRF)の2021年8月2日の会議により新たな事項が決定した。これはTV-FM DX Report 2020.11の「地上アナログテレビ放送の使用期限はR4~R12ch, R21~R60chは2021年8月19日まで延長、R1~R3chは詳細不明」の続報となるもの。
 まずは同省公式サイトからSCRF議事録を転載する。文中の「TVK」は原語ロシア語:ТВКで、ТВК=テレビチャンネルの意味。Google翻訳日本語訳転載はGoogle翻訳の機械翻訳のおかしな箇所、局名や関連機関の名称は当方判断で修正してある。

 Заседание ГКРЧ от 2 августа 2021 г. (протокол No.21-59)
 【原文ロシア語をGoogle翻訳日本語訳転載】
 2021年8月2日付けのSCRFの会議(議事録No.21-59)
 (略)
 アナログテレビ放送用の無線送信装置の更なる使用について(SCRFの決定 No.21-59-02)
 地上デジタル地上放送への移行の条件でのアナログテレビ放送の無線電子手段による無線周波数帯域48.5~56.5MHz、58~66MHz、76~100MHz、174~230MHz、470~790MHzの使用に関するロシア連邦デジタル発展・通信・マスコミ省のメッセージを聞いた後、SCRFは以下を決定しました。
 1. 1995年5月15日付け No.30/1「放送サービスに割り当てられた無線周波数帯域の使用条件について」のSCRFの決定の第1条で次の変更を行います:
  第6段落で「76~100MHz - 周波数帯域I~II(1~5 TVK)のテレビ送信機用」という言葉は「76~84MHz - テレビ送信機用(1~3 TVK)」という言葉に置き換えられます。
 2. 2020年7月13日付け No.20-55-03のSCRFの決定に次の変更を加えること。
  前文では「76~100MHz」という言葉は「76~84MHz」という言葉に置き換えられます。
  第4条は削除されるものとします。
 3. 2009年8月19日付け No.09-04-01「デジタルテレビ放送への移行期間中(2015年まで)のアナログテレビ放送用の無線送信装置による無線周波数帯域174~230MHz及び470~790MHzの使用について」のSCRFの決定で次の変更を行います:
  第4条の第3段落及び第8条で「2021年8月19日」という言葉が「2022年8月19日」という言葉に置き換えられます。
 4. SCRFのこの決定は第1条及び第2条の第2段落を除き、採択の日から発効するものとします。
 5. SCRFのこの決定の第1条及び第2条の第2段落は2021年8月20日に発効します。
 (略)
Министерство цифрового развития, связи и массовых коммуникаций Российской Федерации(ロシア連邦デジタル発展・通信・マスコミ省)公式サイト
https://digital.gov.ru/ru/documents/7981/

 TV-FM DX Report 2020.11の「地上アナログテレビ放送の使用期限はR4~R12ch, R21~R60chは2021年8月19日まで延長、R1~R3chは詳細不明」で少し触れたように、SCRFの議事録は1995年5月15日付け No.30/1「放送サービスに割り当てられた無線周波数帯域の使用条件について」(原文:Об условиях использования полос радиочастот, распределенных радиовещательной службой)を基本として、これを改正・追加する形で次々と報告されるため、議事録1つを見ただけでは意味が掴みにくい。
 これまでの議事録を追いかけると、上記議事録の意味する所は次の通りである。
◎上記議事録の第1条、第2条により、84~100MHzのR4, R5chはテレビ送信機用無線周波数帯域から削除され、廃止された。
◎上記議事録の第3条により、174~230, 470~790MHzのR6~R12ch, R21~R60chの使用期限はこれまでの「2021年8月19日まで」から「2022年8月19日まで」に延長された。
◎R1~R3chの使用期限については延長との明確な文章が見当たらないが、48.5~56.5, 58~66, 76~84MHzのR1~R3chはテレビ送信機用無線周波数帯域として残っていることから、継続されているものと思われる。
 R4, R5chが廃止されたのは87.5~108.0MHzをFM放送専用として使用するためだろう。
 なお、SCRF会議の議事録はロシア連邦デジタル発展・通信・マスコミ省公式サイトの下記URLで見れる。
https://digital.gov.ru/ru/documents/?words=&type=22

■アフガニスタン

●アフガニスタンのE2chのTV局
 昨今のアフガニスタン情勢を鑑みて現在のアフガニスタンのラジオ、テレビ事情を調べていた際に、Wikipediaでアフガニスタンの民放テレビ局のAyna TVのページを見つけた。
Ayna TV - Wikipedia
https://en.wikipedia.org/wiki/Ayna_TV
 これによると同局のアナログチャンネルは"2 (VHF) in Kabul"とのこと。
 同局が現在も放送を行っているかどうかは不明だが、放送が継続していればEスポのマルチホイップやF2で受信の可能性があるだろう。
 なお、TV-FM DX Report 2018.07に報告したように、Eスポで2018年7月13日、同年7月27日にE2ch映像信号と思われる信号を48.25MHzで受信しており、これが同局のE2ch映像信号であったと疑いたくなるが、両日の共通同時入感方面はロシアの沿海州・ユダヤ自治州方面、7月27日のアンテナ入感方向は北西方向であり、一方、Kabulは東京から見て西北西よりやや西方向であることから、方向が若干異なる。なお、この時点でE2chのタイやマレーシアのTV局は既に停波しており、インドではE2chを使用しているTV局は無い。


(S)=ステレオ受信 (M)=モノラル送信 (C)=カラー受像
TV受信周波数:映像周波数/音声周波数の順

主な略語・用語
s/on=放送開始(sign on) s/off=放送終了(sign off)
c/on=電波送信開始(carrier on) c/off=電波停波(carrier off)
f/in=フェードイン(fade in) f/out=フェードアウト(fade out)
b/out=block out(他局の電波に潰されること)
ID=局名告知アナウンス Canned ID=録音されたID SJ=ステーションジングル
主持人=中国の放送の番組Host


All received and reported by "Konsu"
in Tokyo, JAPAN
with
RX : AOR AR5000A+3, AOR AR5000, SONY ST-SA50ES ( For Japan ), SONY ST-SA5ES ( For Europe ), KENWOOD KT-6040 ( For Europe ), SONY ICF-SW7600GR
TV set : JVC CX-60ME(K) ( For overseas ), SONY KV-AR142M80 ( Multi system )
TV converter : HS PUBLICATIONS D-100<DE-LUXE>
ANT : CREATE CLP5130-1
Booster : Nippon Antenna VTR-331-SP ( For ST-SA50ES, ST-SA5ES, KT-6040 )
Option - TV/FM Adapter : ICOM TV-R7000J, ICOM TV-R7100J ( For recovery of FM stereo of AR5000A+3, AR5000 )
Option - Text display unit : SONY CTD-S100 ( For recovery of FM multiplex telecasting of ST-SA50ES )

情報を転載・引用する際には「WEST TOKYO TV-FM DX」の"こんす"の情報である旨を明記して下さい。


Logs 2021.08>


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