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TOP > Special Reports > 地上デジタルチューナー Panasonic TU-MHD500 紹介
初版 2003.10.05 UP
更新版 2003.11.17 UP
一部画像差し替え 2004.08.03 UP
「追記事項」 2005.08.28 UP、2005.12.19 UP、2005.12.30 UP
多数画像削除 2008.02.18 UP / 2016.04.11 UP
Panasonicの地上デジタル・BSデジタル・110度CSチューナー TU-MHD500を購入しました。地上デジタルTV放送が受信出来る受信機には、TU-MHD500の前に、シャープのデジタルテレビ、東芝のデジタルテレビ(地上デジタル放送の受信にはソフトウェアアップグレードが必要)が既に発売されていますが、いずれも数十万円もする一般人にはちょっと手がつけにくい価格です。地上デジタルTV放送が受信出来る安価な(それでも決して安いとは言えませんが……)チューナとして2003年9月1日に最初に発売されたのがこのTU-MHD500です。
初期ロットはバグなどがちょっと心配ではありますが、松下はデジタル放送のメーカーサイドでは主導的な位置にあるそうで、またなんと言っても試験電波を早く受信してみたいことから購入に踏み切りました。
最初は2003年8月8日の発売発表の数日後に地元のビックカメラで予約していましたが、その後の対応がよくなくキャンセルして、結局ビックカメラ.comで予約しました。9月1日を過ぎると数日以内に入荷する旨書かれており、早速9月2日の深夜に予約、9月3日に代金振込、9月6日発送、9月7日に品物が届きました。値段は69800円でした。価格.comなどを見るともっと安いお店もありましたが、ちょっと不安があるのと、ビックカメラ.comだとポイントが使えるということもあります。
Panasonic HPのTU-MHD500のページ
http://prodb.matsushita.co.jp/product/info.do?pg=04&hb=TU-MHD500
http://www.matsushita.co.jp/corp/news/official.data/data.dir/jn030808-3/jn030808-3.html
写真を紹介します。画像をクリックすると、大きなサイズの画像が別ウィンドゥで開きます。
![]() 本体正面 |
![]() 本体正面アップ |
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![]() 本体裏側 |
![]() 本体裏側アップ (1) 地上デジタルとBS・110度CSデジタルのアンテナ入力端子、LANケーブル接続用10BASE-T。 |
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![]() 本体裏側アップ (2) 外部出力端子。 |
![]() ラックに収まったところ。 BSデジタル103chのNHKハイビジョンを受信中。 |
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![]() B-CASカード |
なお、私の国内用のテレビやビデオは、普通の21型の4:3のアナログテレビ、アナログのS-VHSビデオデッキで、TU-MHD500からの接続は普通のビデオコードでTVへはコンポジット接続、ビデオデッキへはS映像接続で繋いでいますので、デジタルの高画質の恩恵はほとんど受けていません。(^_^;)
さて、地上デジタル放送のチャンネルの設定方法ですが、従来のアナログ放送用のテレビやビデオなどのチャンネル設定方法と比べると、簡略化されています。
地上デジタル放送のチャンネル合わせは、基本的に受信スキャンをして、その時に受信出来るチャンネルを設定する形になっています。従来のアナログ放送用のテレビやビデオの簡単なオートチャンネル設定のような感じです。
実際の設定画面で紹介しましょう。
TU-MHD500では購入後、まず最初に「かんたん設置設定」という最低限の設定を行いますが、この途中の過程で、下記の(2)→(3)→(4)の手順を通ります。
ここで紹介するのは、後から受信チャンネルの設定をする「チャンネル設定」の設定画面です。画像をクリックすると、大きなサイズの画像が別ウィンドゥで開きます。
![]() (1) 「チャンネル設定」の地上デジタル放送の画面。 引越しなどで受信地域が変わった場合は「初期スキャン」、地上デジタル放送の受信状況が変わった時は「再スキャン」を選びます。 |
![]() (2) 地域選択画面。 (1)で「初期スキャン」を選ぶとこの画面になります。(1)で「再スキャン」を選んだ場合はこの画面はスキップされます。 |
![]() (3) 受信スキャン中の画面。 |
![]() (4) スキャン後のスキャン結果画面。 現在当地ではNHK総合のみ受信可能なため、このような結果画面になっています。 |
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ここで気付くのが従来のように送信チャンネル=各局のチャンネルにはなっておらず、各局に割り当てられたチャンネル番号=各局のチャンネルになっていることです。上の受信スキャン結果画面を見る限りでは、チャンネル番号は分かりますが、実際に送信されているチャンネルは分からないのです。例えば、東京のフジテレビのチャンネル番号が「8」であることは分かるものの、それがJ21chで送信されていることは分かりません。
しかし、TU-MHD500では「アンテナ設定」または「アンテナレベル」の画面から実際に送信されているチャンネルを確かめることが出来ます。「アンテナ設定」「アンテナレベル」の画面で実際の送信チャンネルが「物理チャンネル」という名称で表示されています。
「アンテナ設定」「アンテナレベル」の設定画面を紹介します。画像をクリックすると、大きなサイズの画像が別ウィンドゥで開きます。
![]() リモコンで「初期設定」から「アンテナ設定」に進んだ場合の画面。「物理チャンネル」というのが実際に送信されているチャンネルです。 |
![]() リモコンの「便利機能」から「アンテナレベル」を選択した場合の画面。 |
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さて、ここまでは受信スキャンをして、放送が受信出来るチャンネルから設定出来ることの話です。
では、チャンネルを直接入力出来ないのかと言うと、TU-MHD500は「受信設定」という画面から、物理チャンネル、つまり実際の送信チャンネルを直接入力することが出来ます。
リモコンで「番組ナビ」→「初期設定」→「設置設定」→(「設置設定 1/2」の画面でリモコンの「▼」ボタンを何度か押して「設置設定 2/2」の画面にします)→「受信設定」→「地上デジタル」と選択します。
「受信設定」の画面で「▼」ボタンを押し、「物理チャンネル選択」に合わせ、リモコンの決定ボタンを押すと「物理チャンネル入力」が出てきます。ここでリモコンの数字ボタンで例えば「2」「7」と押して、決定ボタンを押すと、物理チャンネルの27chが選択されます。
画像で紹介します。画像をクリックすると、大きなサイズの画像が別ウィンドゥで開きます。
![]() 「受信設定」の地上デジタル放送の画面。 |
![]() 「物理チャンネル選択」を選ぶと入力画面が出ます。 |
![]() 東京のNHK総合のチャンネル、J27chを入力してみましょう。 |
![]() 決定ボタンを押すと、J27chが選択されます。 |
![]() 試しにアナログ放送のチャンネルを入力してみましたが、何も映らず、アンテナレベルも"0"でした。TU-MHD500はアナログ放送には何も感知しないことが分かります。画面はJ16ch(放送大学)を入力したところ。 右は取説の「受信設定」説明部分です。 具体的な設定方法は全く説明されていません。 |
![]() |
ところが、「受信設定」の画面から実際の送信チャンネルを直接入力することは出来るのですが、ここからチャンネルのプリセットをすることは出来ません。プリセットをするには必ず上述の「チャンネル設定」で受信スキャンをしなければならないのです。
つまり、TU-MHD500では従来のように前もって任意のチャンネルを設定することが出来ないことになります。前もってUHFのJ20chを設定するというようなことが出来ず、これはTV-DXには大変不向きです。
また、「受信設定」の画面に出るチューナーの表示を消すことも出来ないので、「受信設定」からTVを受信したとしても、このチューナー表示がとてもうざったいです。
TU-MHD500の地上デジタル放送のチャンネル設定はTV-DXには不向きな設計ですが、デジタル放送は一定のレベル以上の電波では電波の強弱にかかわらずクリアーに映るものの、そのレベル前後ではブロックノイズ状になり、更にそれ以下では全く受像が不可能になりますので、地上デジタルチューナーのチャンネル設定がこのようになっているのも納得出来るような気もします……。
TU-MHD500で地上デジタル放送の受信可能レベルを調べてみた結果については、「地上デジタル放送 試験電波~本放送モニター」の2003年11月13日の項にある、「地上デジタル放送の受信可能レベル」をご参考にして下さい。
BSデジタルは今まで使っていたTU-BHD100と変わりなく受信出来ていますが、私の家のアンテナは昔から使っているBS用のアンテナで、110度CSは受信レベルが低すぎて全く受信出来ていません……。
※2004.07にBSデジタル・110度CS対応のアンテナに交換したところ、110度CSも問題なくみれるようになりました。
ところでTU-MHD500のもう一つの機能がTナビと称したインターネット機能です。ADSLなどの常時接続環境があれば同機とルータをLANケーブルで繋げるだけでネットが出来ます。
早速、同機とルータをLANケーブルで繋いでみたところ、簡単に出来ました。これはちょっと驚きました。携帯電話でネットをしているような感じです。文字入力はリモコンの12個のボタンでします。以前から言われていた、家庭用テレビとパソコンとの融合を垣間見たような気がします。
私の国内用のテレビは21型で、チューナとの接続もピンプラグで繋いでいますので、解像度が低く、PCに比べたら見にくいですし、リモコン操作もやりづらいですが、もしこれにマウスとキーボードが接続でき、解像度も上がれば十分PCのネット接続の代わりになると思います。それじゃPCと同じじゃんとも思いますが(苦笑)、なんと言ってもいちいちPCを立ち上げなくても、TVのリモコンですぐにネットが出来てしまうのはすごいと思いました。
ここのHPも見てみたところ、ちゃんと見れて、掲示板にも掲示板の[1403]のように書き込みが出来ましたし、チャットまで出来てしまったのにも驚きました。ただ、当然ですが音声の再生は出来ませんでした。
右がここのHPを見たところの画面です。画像をクリックすると、大きなサイズの画像が別ウィンドゥで開きます。
東京では2003年8月に地上デジタル放送各局の最初の試験電波が発射されましたが、この時はまだTU-MHD500は発売されておらず、地上デジタル放送のちゃんとした受信は出来ませんでした。TU-MHD500購入後では、2003年10月以降、時折、地上デジタル放送の試験電波が発射されています。TU-MHD500で受信にチャレンジしてみた結果については、下記のページををご覧下さい。
TU-MHD500のアンテナレベル確認方法にはリモコンで、(1)「番組ナビ」→「初期設定」→「設置設定」→「アンテナ設定」→「地上デジタル」、(2)「番組ナビ」→「初期設定」→「設置設定」→(「設置設定 1/2」の画面でリモコンの「▼」ボタンを何度か押して「設置設定 2/2」の画面にします)→「受信設定」→「地上デジタル」、(3)「便利機能」→「アンテナレベル」、のように進む3つの方法があります。
(1)と(3)は「チャンネル設定」でスキャンをしてプリセットしてあるチャンネルしか見れませんが、受信レベルの低いチャンネルや、PN信号のような特殊な電波を出しているチャンネルは「チャンネル設定」でのスキャンに引っかからないため、(1)と(3)の方法では電波が出ていることやアンテナレベルを確認出来ません。受信レベルはアンテナレベルが"35"前後以上あれば、スキャンに引っかかるようです。
しかし、上述でも紹介したように、(2)の「受信設定」の画面で、物理チャンネル、つまり送信されているチャンネルを直接入力することによって、受信レベルの低いチャンネルや、PN信号のような特殊な電波を出しているチャンネルの電波が出ていることやアンテナレベルを確認することが出来ます。
「受信設定」の画面の表示のやり方は上述をご覧下さい。
画面を紹介します。
![]() 2005年8月に受信したちばテレビ(推定)の試験電波。 受信レベルが低いので、「チャンネル設定」のスキャンには引っかかりませんが、「受信設定」の画面で電波が出ていることは確認出来ます。 |
![]() 2005年8月に受信したテレビ埼玉(推定)の試験電波。 アンテナレベルは視聴(復調)するのに十分な受信レベルがあるものの、電波が映像や音声の乗っていないPN信号という特殊な電波であるため、「チャンネル設定」のスキャンには引っかかりませんが、「受信設定」の画面で電波が出ていることは確認出来ます。 |
(2005.08.28 追記)
「FEM information」では同期情報、C/N値情報、受信電力指標、BER値情報(A,B,C階層)、エラーフリー情報(A,B,C階層)が見れます。
受信電力指標は電波の信号強度を表し、C/N値は電波の信号強度にノイズも考慮した数値、アンテナレベルはC/N値のほぼ2倍の数値となっているようです。電波の信号強度が強くてもノイズが多くては視聴(復調)出来ないため、視聴(復調)に重要なのはC/N値(やアンテナレベル)ということになります。
TU-MHD500のリモコンで「便利機能」→「アンテナレベル」と進んで、アンテナレベルを表示した状態で、左ボタンを数秒間押し続けると表示される隠しコマンドです。
また、「地上デジタル受信状況」は「チャンネル設定」でスキャンをしてプリセットしてあるチャンネルの受信レベルをグラフのように見れる画面です。
TU-MHD500のリモコンで「便利機能」→「アンテナレベル」と進んで、アンテナレベルを表示した状態で、決定ボタンを数秒間押し続けると表示される隠しコマンドです。
画面を紹介します。
![]() 2004年11月に受信した神奈川のtvkの試験電波時の「FEM information」。 |
![]() 2004年10月に受信した時の「地上デジタル受信状況」の画面。 |
これらのコマンドはPanasonicの製品にある程度共通しているようで、私が持っているPanasonicのハイビジョンテレビ TH-28D55でも同じコマンドが表示出来ます。
(2005.08.28 追記)
基本的に放送局は1つのチャンネルIDに1つのチャンネル(物理チャンネル)だけがプリセットされるようになっており、同じ放送局が複数のチャンネル(物理チャンネル)で入感している場合、一番受信レベルの高いチャンネルがプリセットされるようになっています。
当地では2005年12月以降、NHKと関東広域民放5局が東京親局と前橋中継局の2つのチャンネルで受信(復調)出来るようになったのですが、チャンネルスキャン時の地域設定に関係なく、どちらかアンテナレベルが高い方のチャンネルがプリセットされます。例えばスキャン時の地域設定を「群馬」にしてスキャンをすると、日本テレビ(チャンネルID:4ch)がJ25ch(東京親局)よりJ33ch(前橋中継局)のアンテナレベルの方が高い場合はJ33ch(前橋中継局)がリモコンの4chにプリセットされ、NHK東京総合テレビ(チャンネルID:1ch)がJ37ch(前橋中継局)よりJ27ch(東京親局)のアンテナレベルの方が高い場合は地域設定を「群馬」にしているのも関わらず、J27ch(東京親局)がリモコンの1chにプリセットされます。
こちらのページもご参考にして下さい。
(2005.12.19 追記)
以前から気付いていたことですが、私はHDD/DVDレコーダーにPanasonic DMR-E95Hという機種を使用していますが、このHDD/DVDレコーダーにTU-MHD500の「受信設定」の画面を録画しようとすると、コピー禁止信号を検出しましたとの表示を出して録画することが出来ません。理由はよく分かりませんが、ちょっと不便な点です。
(2005.12.30 追記)
TU-MHD500は受信レベルが低く受像が出来ないチャンネルやPN信号を流しているチャンネルはプリセットが出来ません。また、上述の「同じ放送局が複数のチャンネルで入感している場合のチャンネルプリセットについて」に書いたように、同じ放送局が複数のチャンネルで入感している場合、受信レベルの低い方のチャンネルはプリセットが出来ません。
これらの場合のように、チャンネルプリセットが出来ないと、「便利機能」→「アンテナレベル」→「FEM information」と進むことが出来ません。「受信設定」から「FEM information」に進むことは通常は出来ませんし、「受信設定」の画面のチューナー表示は消すことが出来ず、受信画面のみを表示させることも出来ません。
ところが、チャンネルプリセットが出来なくても「FEM information」を表示させる方法や、受信画面のみを表示させる方法を見つけました。下記のような手順です。
ただし、もちろんここからチャンネルプリセットをすることは出来ず、チャンネルボタンを押して他のチャンネルに変えたり、電源を切ったりすると、また最初からやり直すことになります。また、「便利機能」から「アンテナレベル」を表示させると、物理チャンネルが「物理チャンネル CH」のようになり、チャンネルが表示されません。
それから、私のHDD/DVDレコーダー Panasonic DMR-E95Hでは、「受信設定」の画面はコピー禁止信号を検出しましたとの表示を出して録画することが出来ませんが、この方法で表示させた画面も同じ表示を出して録画することが出来ません。
なお、この方法はチューナーのバグの可能性がありますので、試される場合には自己責任でお願い致します。
(2005.12.30 追記)
受信地
東京西部
当ホームページでは当コンテンツなど一部コンテンツで東京で受信した国内の地上デジタルTV放送の受信画像を掲載していますが、これらは地上デジタルTV放送受信の参考資料として掲載しているものであり、商用目的ではありません。何か問題がありましたら、TOPページにありますメールアドレス宛てにメールにてご連絡下さい。直ちに削除致します。
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All reported by "Konsu"
in Tokyo, JAPAN
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