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TOP > What's TV-FM DX > TV-FM DXの受信機器
初版 2010.04.04 UP
最新更新版 2013.04.23 UP
ここでは海外FM-TV DX、国内FM DXを楽しむための受信機器を紹介します。
国内TV DXを本格的に楽しむための受信機器については他に詳しく紹介、解説してるサイトがありますので、当方HPのLinksや検索サイトから他のサイトさんをご覧頂ければ幸いです。
Eスポによる電波は強力なので、SONY ICF-SW7600GRやDEGEN DE1103のようなポータブルラジオ+付属ロッドアンテナ、ステレオコンポ+付属の簡易FMアンテナ、カーステレオでも意外と多くのFM局が受信できます。
世界各国のFM放送の使用周波数は「世界のFM放送用周波数」に記載した通りで、日本国内と米国・西欧バンドを合わせた76.0~108.0MHzが受信可能で、0.1MHzデジタル表示できるものが良いでしょう。ステレオコンポやカーステレオは日本国内の76.0~90.0MHzしかカバーしていないものが多いですが、入感頻度の高い87.5~90.0MHzの海外FM局受信が受信可能です。
FMステレオ放送の方式は全世界共通で(ロシアバンドの一部を除く)、これらの受信機で海外のFM局もステレオ受信ができます。
アンテナはポータブルラジオの付属ロッドアンテナを使う時や、簡易FMアンテナを使う時は、窓際にアンテナを持ってくると良いです。特に中国のある西側の窓際が良いでしょう。日本国内用のVHFアンテナも90MHz~をカバーしていますので、これを利用する手もあります。
本格的にTV-FM DXを始めるにはやはりVHF、UHFをカバーしている広帯域受信機が欲しいところです。FM放送の他、TV音声を受信するためです。特に海外のTV放送のローチャンネルは40~100MHzを使用しており広帯域受信機が必須とも言えます。
また、多くの広帯域受信機に装備されているFM Narrowモードは音質的に聴取するには耐えられない音質ですが、通常のFM音質のFM Wideモードよりも感度が良く、電波の入感や正確な周波数をチェックするのに便利なモードです。
受信機を選ぶ上で重要なのは、感度もありますが、一番重要なのは隣接局の混信を切る選択度であると思っています。近年、中国や韓国などではFM局が急激に増加しており、Eスポが発生すると多数のFM局が入感し、隣接局の混信で聞きづらいことが多々あるためです。
広帯域受信機には様々な機種がありますが、ここではTV-FM DXに向いている私がお勧めする機種のみを紹介します。
なんと言ってもIFフィルターに110kHzのIFフィルターがあるのが魅力です。FM Wideモードと同等の音質で隣接局の混信を切ってくれ、選択度が非常に良い設定になります。
若干操作性が悪かったり、FMステレオが復調できないという欠点はありますが、つい最近まで発売されていた機種としてはこれが一番でしょう。
一旦生産終了になった後、再販されましたが、残念ながら2009年5月をもって完全に生産終了となってしまいました。現在では新品の入手は困難で、インターネットオークションなどに頼るしかありません。
この受信機もFM WideモードのIFフィルターが110kHz程度と思われ、隣接局の混信を切ってくれ、選択度の良い受信機です。ただし、110kHz程度と思われるIFフィルターを使用しているのはロット番号が10000番未満の初期型だけで、10000番以降の後期型は選択度が悪くなっています。
初期型と後期型の見分け方は次のページを参考にして下さい。
IC-R7000後期型、IC-R7100、現在発売中のIC-R8500は選択度がほぼ同じで、IC-R7000初期型に比べると選択度があまりよくありません。
また、IC-R7000は後述のようにTV/FMアダプター TV-R7000JやTV-R7100Jを取り付けるとFMステレオ受信が可能になるという魅力があります。
ただし、既に生産終了から20年近く経ち、入手方法がインターネットオークションなどに限られる上、修理用部品も無くなってきているようで、私が数回修理に出した時、毎回次回は修理用部品不足のため修理ができないかもしれないとICOMさんから言われています。
FMステレオの方式は全世界共通です(ただし、66~74MHzのロシアバンドの一部の局は旧ソ連独自方式のポーラ変調を使用)。
FM放送をステレオで受信するにはSONY ICF-SW7600GRやDEGEN DE1103のようなポータブルラジオ、ステレオコンポ、カーラジオを利用する方法もありますが、しっかりした高音質でステレオを楽しむにはやはり単体チューナーを使うのが一番です。
ここではお勧めの単体チューナー、また広帯域受信機を利用したステレオ受信方法を紹介します。
単体チューナーでは76~108MHz全体をカバーしているものはごく一部しかありませんし、そのような機種は性能が劣ります。そこで国内用チューナー(76~90MHz)と海外仕様チューナー(87.5/88.0MHz~108MHz)の両方を使用するのがベストな選択になります。
国内用の単体チューナーは現在でも発売されていますが、最近は性能を落とした廉価機が多く、性能の良いものは1990年代に発売された機種が最高です。
最高峰としてはPioneer F-777、SONY ST-SA5ESの2機種が挙げられます。
その次点として挙げられるのがSONY ST-SA50ESで、これは私も所持していますが、オプションのテキストディスプレイユニット SONY CTD-S100を繋ぐことによってエフエム文字多重放送の復調が可能になります。
これらは現在ではインターネットオークションなどでしか手に入らず、どの機種も高値で取引されているようです。
海外仕様の単体チューナーはツーリスト向けショップで入手できますが、数が少ない上に、性能を落とした廉価機が多いです。
私は海外インターネットオークションを利用して、1990年代に発売された性能の良い機種を手に入れました。SONY ST-SA5ES、KENWOOD KT-6040という単体チューナーで、両機共、同名の日本国内用チューナーがありますが、これらはそれとは異なる西欧仕様チューナーです。SONY ST-SA5ESはヨーロッパなどで使用されているRDS(Radio Data System)に対応しており、RDS放送を行っているロシアや中国のFM文字多重放送の復調にも成功しています。
また、2011年頃まで、アメリカでアメリカ仕様チューナー SONY XDR-F1HDという機種が発売されており、これの中古品がアメリカのAmazonやインターネットオークションで入手可能です。FMの選択度が良く、RBDS(Radio Broadcast Data System。アメリカのFM文字多重放送方式)に対応しているという利点がありますが、謎のノイズ音が出るという欠点があり、個人的にはあまりお勧めはしません。
なお、アメリカで使用されているRBDSは、ヨーロッパなどで使用されているRDSとは方式は同じですが、番組の数字の割り当てが異なるため、XDR-F1HDでRDSを使用しているロシアや中国のFM文字多重放送を復調すると文字化けが起こる可能性があります。
海外インターネットオークションは大きなリスクを伴うものですが、私が入手した機種や海外インターネットオークションについては下記ページをご覧下さい。
ヨーロッパ仕様チューナー SONY ST-SA5ES 入手・使用記
ヨーロッパ仕様チューナー KENWOOD KT-6040 使用記
最近はセカイモンでアメリカ・イギリス・ドイツのeBayに出品されているオークション品を簡単に落札できますので、難しいことが苦手な方はここを利用すると良いでしょう。
ICOMのIC-R7000、IC-R7100、IC-R8500にオプションのTV/FMアダプター TV-R7000J、TV-R7100Jを取り付けるとFMステレオ放送が聞けるようになります。取説上はIC-R7000にはTV-R7000J、IC-R7100とIC-R8500にはTV-R7100Jが対応していることになっていますが、実際はIC-R7000はTV-R7100Jも使え、IC-R7100とIC-R8500はTV-R7000Jも使えるようです。
ステレオ放送はTV/FMアダプター側から聞くようになっており、感度や選択度は本体とは別で、本体に比べると感度や選択度は劣ります。
しかし、FMステレオの音質は悪くはなく(単体チューナーの音質には劣りますが)、76~108MHzのFM放送がステレオで聞ける上、近年66~74MHzのロシアのFM局が独自ステレオ方式(ポーラ変調)に加え、日本と同じステレオ方式でも放送を始め、これがステレオで聞けるという最大の利点があります。
TV/FMアダプターは古い機種なので、入手はインターネットオークションなどに頼るしかありませんが、海外からチューナーを手に入れるよりはずっと簡単で、海外FM放送をステレオで聞くにはこれが一番手っ取り早い方法かもしれません。
海外のTV映像を受像するには、全世界のTV方式やカラー方式に対応したマルチテレビを使うのが一番です。
TV音声はテレビでは感度が悪いので、TV音声は広帯域受信機で聞き、TV映像はマルチテレビで見るというのが基本的な体制になります。
マルチテレビはツーリスト向けショップで購入できますので、入手は非常に簡単です。大きさはあまり大きいと文字などが見づらいので、14インチ~20インチ程度のものが良いでしょう。ポータブルテレビでも良いです。外部入力や外部出力がある機種ならば多様な使い方ができます。
一番注意したいのは、電波の出ていない所や電波の弱い局を受信した時に、画面や音声が強制的に真黒画面(または青い画面)や無音声になってしまう機種がある点です。海外TVは電波が弱いことも多いので、電波が出ていない所や電波の弱い局を受信しても画面や音声がしっかり見聞きできる機種が必要です。これに対応しているかどうかはお店の人に聞くしかありませんが、少し特殊な点であるため、お店の人も把握していない場合があり、多少リスクを承知の上で購入することも視野に入れなければならないかもしれません。
また、マルチテレビはチャンネルセットがオートチューニングで、電波が出ているチャンネルしかセットできない機種が多く、普段入感していない海外TVのチャンネルを合わせるのに非常に苦労します。
このため、私はチューナー用にイギリスのHS PUBLICATIONSが発売しているD-100というTVコンバーターを使っています。これは海外のVHFローチャンネルをUHFに変換できるコンバーターで、D-100をチューナー、マルチテレビをモニターとして海外TVのチャンネルチューニングができます。D-100のチャンネルチューニングはロータリーダイヤル式で、大変使いやすくなっています。D-100については下記ページをご覧下さい。
TVコンバーター HS PUBLICATIONS D-100<DE-LUXE> 紹介
ただ、D-100で受信するとカラーで受像できる比率が低く、マルチテレビ自体で受像した方がカラーで受像できる比率が高くなっています。そのため、Eスポなどで海外TVが良好に受像できた時にマルチテレビのチャンネルプリセットをしておき、D-100とマルチテレビ内蔵のチューナーを使い分けると良いと思います。
ロータリーダイヤル式の海外仕様ポータブルテレビがあればチャンネルチューニングが便利なのですが、このような機種はほとんど見かけなくなりました。私は20年以上前にツーリスト向けショップで購入した西欧仕様ポータブルテレビ JVC CX-60ME(K)を長年使用した後、数年前に同じ機種の新品を知り合いに譲ってもらって今でもメインで使用しています。
アメリカ方式のUHFチャンネルは日本方式のUHFチャンネルとチャンネル番号が1つ異なるだけで、映像・音声周波数は同一であるため、九州北部の日本海側などでトロッポで受信できる韓国のアナログUHF-TV(アメリカ方式)は日本国内用のアナログテレビでそのまま受信することができます。(韓国のアナログTV放送は一部を除いて2012年12月で終了しました)。
下記ページもご参考にして下さい。
主なツーリスト向けショップ 私が利用したことのあるツーリスト向けショップを紹介しておきます。インターネットショップもあります。 LAOX本店 海外電気CLUB マサニ電気 野口商会 向陽免税店 |
海外TVを受像するとそれを録画しておきたくなります。海外TVを録画するには全世界のTV方式やカラー方式に対応したマルチビデオやマルチDVDを使えば可能になります。
マルチビデオやマルチDVDもツーリスト向けショップで購入できますが、現在はマルチビデオはほとんど見かけなくなり、マルチDVDが多くなりました。しかし、マルチDVDは再生専用プレイヤーが多く、録画できる機種は数年前に生産完了になったそうです。そもそも録画できるマルチDVDは、マルチビデオのように全世界のすべてのTV方式やカラー方式を録画できる機種がないようです。そのため、マルチビデオをなんらかの手段で手に入れるしかありません。
私も過去にマルチビデオだけ所持しており、ここではマルチビデオについて書いておきます。
マルチビデオもマルチテレビ同様、電波の出ていない所や電波の弱い局を受信した時に、画面や音声が強制的に真黒画面(または青い画面)や無音声になってしまう機種があります。また、チャンネルセットがオートチューニングになっているものが多いです。これらについてはマルチテレビの所で書いたことと同じですので、同様の注意や対応をして下さい。
併用するマルチテレビに外部出力があれば、マルチビデオの内蔵チューナーは使わずに、マルチテレビからの映像と広帯域受信機からの音声をマルチビデオの外部入力から録画した方が楽かもしれません。私はそのようにして録画していました。
ビデオテープは日本国内用のテープがそのまま使えますので問題ありません。海外のカラー方式のテレビでも問題なくカラー録画ができます。
マルチテレビの所でも書いたようにアメリカ方式と日本方式のUHFチャンネルはチャンネル番号が1つ異なるだけで、映像・音声周波数は同一であるため、九州北部の日本海側などでトロッポで受信できる韓国のアナログUHF-TVは日本国内用のアナログチューナー内蔵のビデオデッキ、DVDデッキ、BDデッキでそのまま受信・録画することができます。(韓国のアナログTV放送は一部を除いて2012年12月で終了しました)。
下記ページもご参考にして下さい。
このように現在では、海外TVをマルチビデオ、マルチDVDで録画することは現実的でないため、後述のようにビデオキャプチャーカードでPCに録画したり、映像はハンディカムなどでマルチテレビの画面を撮影して録画する方法が現実的と思えます。
海外TVをマルチビデオ、マルチDVDで録画することは現実的でないため、海外TVを直接録画するにはPCのアナログビデオキャプチャーカードを使い、PCに録画するのが一番良いと思えます。
PCのチューナ内蔵アナログビデオキャプチャーカードでも海外TVの受信が可能です。日本の有名メーカーのキャプチャーカードは日本方式しか対応していない場合が多いですが、玄人志向のキャプチャーカードでNTSC、PALをサポートしているカードのチューナーは海外TV方式も対応しているものが多いです。付属のソフトで海外TV方式が設定できなかったり、オートチューニングしかできない場合はフリーソフトのふぬああで設定ができます。ただ、チューナ内蔵キャプチャーカードのチューナー部分も電波の出ていないチャンネルや電波の弱い局は真黒画面や無音声になってしまうものが多いです。チューナ内蔵キャプチャーカードのチューナー部分はおまけ程度と考えた方が良いですが、安価で海外TVを受像できる方法とも言えます。
現在、一番現実的で私も利用している海外TVの直接録画方法は、映像はマルチテレビやTVコンバーター D-100で受信、音声は広帯域受信機で受信し、各々の外部出力をPCの玄人志向のアナログビデオキャプチャーカードの外部入力に繋ぎ、PCに録画する方法です。地デジ化の影響で玄人志向のアナログビデオキャプチャーカードは新品を入手出来なくなりましたが、インターネットオークションで手軽に安価で入手出来ます。
キャプチャーソフトは付属のキャプチャーソフトを使うより、フリーソフトのアマレコTVの方が使いやすいと思います。私もアマレコTVを使っています。
下記ページも参考にして下さい。
日本同様、海外でもテレビの地上デジタル化が進んでおり、海外の地上デジタルテレビ放送はUHFを使用しているため、日本での受信は一部地域を除いて不可能です。
日本で海外の地上デジタルテレビ放送を受信したという話はまだ聞いたことがありませんが、日本で受信可能な海外の地上デジタルテレビ放送は、トロッポやグランドウェーブで受信可能な九州北部~本州の日本海側などでの韓国TV、九州西部や沖縄などでの中国TV、沖縄などでの台湾TV、北海道北端や日本海側などでのロシアTVなどに限られるでしょう。
もしチャレンジしたい方は、海外の地上デジタルテレビ放送も国によって放送方式が異なるため、各々に対応したチューナーやテレビなどを用意する必要があります。
日本国内のツーリスト向けショップの販売サイトでは、現在は地上デジタル放送がヨーロッパ方式(DVB-T)のみ対応+地上波アナログ放送が全世界対応という機種しか見当たりませんでした。全世界の地上デジタルテレビ放送方式すべてに対応した機種は見当たりません。
また録画機器もツーリスト向けショップの販売サイトではマルチDVDなどに録画可能な機種は見当たりません。
そのため、その国に対応した地上デジタルテレビ放送の単体チューナーやテレビを海外販売サイトや海外インターネットオークションなどで入手するのが、現在はベターな入手方法と思われます。
録画はビデオキャプチャーカードでPCに録画したり、映像はハンディカムなどでテレビの画面を撮影して録画する方法が現実的と思えます。
アンテナやブースターは日本国内用のものを代用すれば良いでしょう。
日本での海外地上デジタル放送の受信や受信機器については下記ページを参考にして下さい。
海外仕様の電気製品を日本国内で使用する注意点として電源(電源電圧、電源プラグの形状)の問題があります。
日本国内で購入できる全世界対応のマルチテレビ、マルチビデオ、マルチDVDは多くが電源がAC110V~AC240V、50/60Hzに対応しており、日本国内のAC100V、50/60Hzで使用しても問題がない場合が多いです。
しかし、海外あるいは日本国内で購入した海外仕様のテレビ、ビデオ、DVD、チューナーなどは、電源がAC220/240Vのみ、AC120Vのみといった現地の電源のみに対応していることがあり、このような場合は日本国内のAC100Vで使用するために変圧器が必要になります。変圧器はツーリスト向けショップで購入できます。
電源周波数はほとんどが50/60Hz両方に対応していますが、まれにどちらか一方しか対応していない機種もあります。ただ、電源周波数についてはテレビ、DVDデッキ、ラジオの場合は電源周波数が異なっていても、50Hzの地域でも60Hzの地域でもそのまま使えるそうです。
また、電源プラグの形状も国よって異なります。日本はAタイプと呼ばれるものです。マルチテレビ、マルチビデオ、マルチDVDでも電源プラグはAタイプでないものが多く、大抵の場合は電源プラグ変換アダプターが必要になります。電源プラグ変換アダプターは安価で、購入時に付いている場合もあります。
電源は非常に危険ですので、機器の購入、使用時には十分注意して下さい。購入時にお店の人に聞いたり、インターネット上では海外電気CLUBさんが比較的わかりやすく説明されている他、検索をしてみて下さい。
マルチテレビ、マルチビデオ、マルチDVDのアンテナコネクターは、日本のF型コネクターとは異なり、PAL型と呼ばれる海外仕様のコネクターになっていることが多く、アンテナの接続にはPAL型のアンテナコネクターが必要です。購入時にツーリスト向けショップのお店の人に聞くと良いでしょう。安価で、購入時に付いていることもあります。
PAL型のアンテナコネクターはオスがVA-7、メスがVA-8という型名のものが多く出回っており、ツーリスト向けショップで購入出来ます。
ICOMのIC-R7000、IC-R7100、IC-R8500にオプションのTV/FMアダプター TV-R7000J、TV-R7100Jを繋ぐと海外TVの受像が可能になりますが、感度が良くない上、日本方式に対応しており、合わせた周波数の5.5MHz下の周波数を受像するように設定されています。したがって日本方式、アメリカ方式以外のTV方式は音声と同時に映像を受像することができません。おまけ程度と考えた方が良いかもしれません。
広帯域受信機やマルチテレビなどで使用するには、同じVHF・UHFをカバーする広帯域アンテナを使用するのが一番手軽です。
一番お勧めなのはクリエートのログペリアンテナ CLP5130-1(pdfファイル)です。50~1300MHzをカバーしており、TV-FM DXに最適です。アンテナの設置のためにルーフタワーやローテーターは必要になります。
CLP5130-1を設置するスペースが無い場合はディスコーンアンテナが良いでしょう。ダイヤモンドアンテナのD130、D1300AM、D3000N、D150あたりが無難かもしれません。
広帯域アンテナは1本のアンテナで広い帯域を受信できる反面、一部の帯域に特化したアンテナに比べると利得が劣ります。そこで、広帯域アンテナと自分の対象とする帯域の専用アンテナを併用するBCL/DXerが多いです。
日本国内FM用の10エレFMアンテナ、多素子UHF-TVアンテナ(日本国内や韓国などのUHF-TV受信に使用)は入手しやすく、広帯域アンテナの劣る帯域をうまくカバーできるため併用している人が多いようです。
力を入れているBCL/DXerになると、海外TVローチャンネル用アンテナや海外FM(87.5~108MHz)用アンテナを海外のショップやインターネットオークションから手に入れたり、日本国内VHF用高利得アンテナを使用している方もおられます。
ブースターは30MHz~UHFをカバーする広帯域ブースターはあまり効果がないことが多く、ノイズだけが増幅されて逆効果なことがあり、あまりお勧めできません。広帯域受信機やマルチテレビなどにはブースターは通さずにアンテナを繋いだ方が良いかもしれません。
日本FMバンド~UHFをカバーするブースターは各メーカーから発売されており、この帯域の受信機器には効果があるため、使用しているBCL/DXerが多いです。ただ、ノイズなども増幅されて受信局が聞き辛くなることもあり、自分の受信状況に応じて使用すると良いでしょう。ただ、日本FMバンド~UHFをカバーするブースターは地デジ化でVHFが不要になったため、今後無くなる可能性も考えられます。
受信機器が多くなってくるとどうしてもアンテナの分配器や切替器が必要になってきます。広帯域用の分配器としてはオランダのRF systemsのSP-3(日本販売代理店JACOMの商品ページ)が少々高価ですが低損失でお勧めです。また、広帯域用の切替器はアマチュア無線用のアンテナ切替器(同軸切換器)が代用できます。
各メーカーから発売されている日本FMバンド~UHFをカバーする分配器や切替器はこの帯域の受信機器にはそのまま使用できます。
当然のことながら、分配器よりも切替器を使用した方がアンテナ損失は小さくなります。